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カテゴリー「2つの国家資格並立は問題」の記事

2005年7月17日 (日)

合同役員会(7/17)からの情報

予定通り本日(7/17)、臨床心理士国家資格の関係団体合同役員会が開催されました。その中で議論されたことに関して、参加した人から少し情報を入手しましたので、確認したいことも参照に以下記します。内容は正式記録ではないですので、ご了承ください(その場のニュアンスなどもありますし、参加者個人のから伝聞情報ですから、正確に情報提供できていない部分もあると思います)。

1.臨床心理士は本当に汎用資格なのか(いわゆる開業権は?) … 汎用資格であり、独立開業も可能とのこと 

2.臨床心理士は本当に医療分野で働けるのか? … 医療分野で働ける方向である。ただし、医療分野から締め出そうという一部動きもあり、最後まで安心せずに取り組む必要がある

3.「医療提供施設」での「医師の指示」とは具体的にどのようなことか? … 意見具申権は確保されるべきであり、法律における「連携」という文言がこれにあたる(いろいろと意見が出たようであるが詳細については今後より検討する必要がありそう)

4.医療分野での臨床心理士と医療心理師の関係(違いはあるのか?) … 同等に扱うということになっている(が、そうさせないようにする動きもある)

5.医療心理師は「医療限定」ではない? … 医療限定ではない(いろんな分野に進出する可能性あり)

6.診療報酬の問題(どういう方向に? どのようなスケジュール?) … 法律の規定からは両資格が同等に扱われるようになっているとのこと(が、医療心理師の方が医療関係の勉強をしているから、そちらに厚い診療報酬をと主張する一部議員もいるということである)

7.臨床心理士養成の学部と大学院のカリキュラムは? … 検討中である。医療関係の科目を大学院までの6年間で取り入れていく

8.他学科から大学院には入れないのか? … 臨床心理士の学部教育に関しては、単位主体となる。よって心理学科出身でなくても、所定単位をとっていればよいことになる(という方向らしい)

9.指定大学院制度は? … 何らかの形で残る方向(詳細はまだ決まっていない)

10.臨床心理士国家試験の科目は? … 検討はこれから

11.経過措置の具体的姿(スライド制? 有資格者の科目一部免除とは?) … 詳細はこれから検討だが、試験実施を行う方向で(有資格者の科目一部免除など詳細は今後検討)

12.いわゆる更新性について … 法律上は規定できないが、職能団体の中の内部の取り決めなどで考えていきたい

13.現在臨床心理士を持っていない臨床家にも国家試験受験ができる門戸を開くのか? … 議論には出ず

14.臨床心理士と医療心理師の将来の関係 … 臨床心理士側は医療心理師側と何らかの関連を作っていきたいが、医療心理師側は独自性を出そうとしている。資格間の移動などは議論に出ず

15.海外の大学院卒業者への措置 … 議論に出ず

まだまだ決まっていないことも多いようで、今後も情報が入り次第エントリーしていこうと思います。あと小耳にはさんだ情報を挙げると、医療心理師の養成は課程制となるようですね。つまり、学部において新たに「医療心理師コース」のようなものを作り、そこに入学した学生のみが、国家資格受験対象者となるということだそうです。心理学科はどうなっていくのでしょう?

繰り返しになりますが、今回のエントリーは正式な議事報告ではないですから、正式な報告をお知りになりたい方は、臨床心理士会からの公式報告をお待ちください。あと今後の政治状況によっては、大きな変更が生じる可能性もありますので、今後も注意が必要です。

2005年7月15日 (金)

日本心理臨床学会の「議連詳報」の記事から

日本心理臨床学会の「議連総会詳報」(7/5)の記事に、重要なことが載っていますので、ここでも確認します(すでにご覧になった方も多いと思いますが)。

注目点は、議連の中で行われた質疑の部分です。一部抜き出すと、

1.医療において臨床心理士も医療心理師も同等に業務が行える

2.診療報酬に関しては法律の規定からは両資格が同等に扱われるようになっている(厚生労働省)

3.臨床心理士の試験機関はこれまでの実績に鑑み、臨床心理士資格認定協会が担当することが妥当である(文部科学省)

4.医師の指示となっているが、意見具申権については確保されるべきである(異論なし)

5.カリキュラムについて、医療心理師の方が医学科目は厚くなるが、臨床心理士においても大学院までを通じて、必要な医学科目は入れるつもりだ(文部科学省)

(以下略)

医療現場における「医療心理師」と「臨床心理士」の立場が同等なものであることが、国会議員や担当官僚の前で確認されたことになりますが、この点は今後も繰り返し確認していくことが必要と思います。

臨床心理士の試験機関が資格認定協会になる方向ということですね。医療心理師の試験機関がどうなるのか、共通の試験科目が作られる可能性があるのかなどが、大きな焦点と思います(一緒にした方が税金のむだ遣いでないのに・・・)。

今回の法案にある「医師の指示」は未だにわかりにくいものがあるのですが、「意見具申権」という表現が公式にでてきていますね。「こう思いますがいかがでしょうか」という意見を言う権利だと思いますが、「医師の指示」は法律の解釈などでいくらでも拡大できますので、今後もより明確にしていく作業が必要と思います。

養成カリキュラムに関しては、医療心理師、臨床心理士ともに、文部科学省の担当でしょうから、ぜひとも過重でなく実態に沿ったカリキュラムを作ってもらえればと思います。「医学科目」や「保健福祉科目」「特定の心理科目(認知行動療法、神経心理検査など)」の扱いが、2つの資格の性格の違いを出しそうです(違いを何が何でも出そうという動きも働くでしょう)。それにしてもカリキュラムの具体的な姿がみえてこなくて心配です(ブログ記事参照)。

2005年7月14日 (木)

臨床心理士が「医師の指示」を受ける場所

2資格法案要綱に、臨床心理士は「医療提供施設」において「医師の指示」を受ける、と記されています。

「医療提供施設」は医療法第1条の2の2に規定されていますが、その範囲は、病院、診療所、介護老人保健施設、その他、となっていますが、その範囲は思ったよりも広いようです。たとえば、大学の保健管理センターも診療所登録をしていれば、「医療提供施設」となるようです。だから、保健管理センター内に「学生相談部門」「診療部門」を分けていても、「医療提供施設」となれば、「医師の指示」が必要となるのかもしれません。

法律で怖いのは、この条文にもある「その他」ですね。これがどこかで具体的に定められていれば、そこに当然しばられます。たとえば、薬局も「医療提供施設」なのですね。そうだ、企業の健康管理センターも診療所登録していれば、それが一分野の機能であっても、「医療提供施設」となるのでしょう。

もちろん条文上、「医師が医療を提供する傷病者」に関して「医師の指示」が発生することになっていますが、「医療提供施設」に今後も注意ですね。

「確認したいこと」をお寄せください

今度の日曜日(7/17)に、臨床心理士資格推進側の合同会議が開かれます。私の知り合いの先生も参加するので、その先生に「これを聞いてきて!」とお願いするつもりです。このブログでこれまで出てきた話題を中心にメモにして渡す予定ですが、「確認したいこと」があればどうぞコメントをください。

もちろん、必ず確認できるとお約束はできないのですが、以下のようなことを聞いてきてもらおうと思っています。

・臨床心理士は本当に汎用資格なのか(いわゆる開業権は?)

・臨床心理士は本当に医療分野で働けるのか?

・「医療提供施設」での「医師の指示」とは具体的にどのようなことか?

・医療分野での臨床心理士と医療心理師の関係(違いはあるのか?)

・医療心理師は「医療限定」ではない?

・診療報酬の問題(どういう方向に? どのようなスケジュール?)

・臨床心理士養成の学部と大学院のカリキュラムは?

・他学科から大学院には入れないのか?

・指定大学院制度は?

・臨床心理士国家試験の科目は?

・経過措置の具体的姿(スライド制? 有資格者の科目一部免除とは?)

・いわゆる更新性について

・現在臨床心理士を持っていない臨床家にも国家試験受験ができる門戸を開くのか?

・臨床心理士と医療心理師の将来の関係

その他もっとあるかと思いますが、とりあえず眠い頭で思いつくところです。追加の確認事項を出してもらえると助かります。

2005年7月12日 (火)

こんな(悪?)夢をみた

2資格並立となったら病院現場で何が起きるかという切実だけど俗っぽい話

こんな夢をみた

①ある日院長に呼ばれ、「医師会の会合に行ったら”医療心理師”が国家資格になったので活用するようにとの話があった」「医療のことをよく勉強している心理職らしいね」「君もとったら」 ・・・・・

②事務長に声をかけられ、「県からの連絡で、医療心理師の病院実習に協力要請が来ているよ」「うちも県から言われれば、2,3人受けざるを得ないんだけれど、面倒みてくれるよね」 ・・・・・

③病棟にいたら看護師長にすごい勢いで言われる。「心理の国家資格って2つできたんだって。わかりにくいじゃない。ややこしくて患者さんも迷惑よ。何でもっと反対しなかったのよ。もっと声をあげないと駄目よ」 ・・・・・(その通りです。準看の問題も抱えており、2資格の危うさを強く感じ取っているのでしょう)

④仲のよい医師から、「国家資格になって、これで隠れずに、サイコセラピーをがんがんやってもらえるなー」 ・・・・・(いえいえ、まだ診療報酬問題が不透明で・・・。それにサイコセラピー適用かどうか、今後とも丁寧に検討していきましょう) ☆続けてその先生、「医療心理師なら難しいこといわずがんがんやってくれるかなー」なんて言わないですよね。

⑤開業を考えている医師からの相談、「クリニックでまず雇うなら医療心理師の方が安いからよいかな」 ・・・・・(安くで雇って、後でトラブル処理の追われてもしりません。まあ臨床心理師でも、人をみて雇わないと大変なことになるから、人を紹介する時はかなりのエネルギーを使っているのに・・・)

⑥意識の高いPSWスタッフから、「どうして大学院の資格を作っていたのに、学部卒資格ができちゃったの。医療のことは簡単にできるって思っているのかしら。あと、医療心理師って言いながら、福祉の分野でも活用しようとしているらしいじゃない」 ・・・・・(そうなんです。でもPSWの団体は、医療心理師を押していたんですけれど・・・)

⑦一緒に仕事することの多いOTさんからのコメント。「グループやっていて、心理の立場からのするどい視点ってけっこう参考になるんだけれど、医療心理師って医療や福祉のことばかり勉強しているらしいじゃない。私たちと考え方が変わらなければ意味ないわよ」 ・・・・・(ごもっともです。でもOTの団体の皆さんも・・・)

⑧クライエントが「国家資格になってよかったですね」といってくれた。 (我がことのようによろこんでくださっていて、うれしい反面・・・、複雑)

医療の分野で働いていたら、本当に医療心理師って資格はいらないんですよね(臨床心理士が医療分野で働けるならば)。政治どうこうを抜きにした、現場の小さいけれども切実なできごと(悪夢!)話です。

こういった小さな心配(または悪夢!)について、皆さんからのコメントをいただければと思います。小さなことだけれど、いろんなことに関連して大きな問題となることも現場では多いですよね。いかがですか?

2005年7月 6日 (水)

臨床心理士と医療心理師の教育カリキュラム

7/5の法案要綱の中に含まれていないけど、心理学や臨床家養成の将来にかかわる大切な話題です。

 

医療心理師は4年生学部卒、臨床心理士は4年生学部卒と修士課程修了(6年間)という違いがありますが、そのカリキュラム上の違いはどうなっているのでしょう。今回明らかになった法案要綱(7/5)によると、臨床心理士も医療心理師も、学部においては「主務大臣の指定する心理学等に関する科目」、加えて臨床心理士は大学院においては「主務大臣の指定する臨床心理学等に関する科目」となっています。

 

今回の法案で、臨床心理士が医療分野で働けることになったため、医療心理師の存在意義がなくなっています(ロテ職人さんブログも参照)。たぶん、医療心理士の存在意義を出すためには、教育カリキュラムで違いを出そうとするでしょうね(無理やりにでも!)。

 

医療心理士の学部カリキュラム案は、私はちらりとしかみたことがないけれども、心理学の包括的36単位(心理学概論、心理学研究法、心理学実験実習、5領域から3領域など:認定心理士参照)に、臨床実習科目、医学や保健、福祉の科目、あと一部の特別科目(認知行動療法関係?や神経心理学)などが入っていました。医療や保健、福祉関係の科目があまりに多く、心理学科ではなくて、医療技術学部の中に医療心理学科を理系として作ろうとしているのではと、驚いたことを記憶しています(まさか違いますよね!)。これに一般教養が入ってくることを考えると、かなり負担だなと感じました。

 

これでは、心理学科教育のこれまでの伝統を大きく崩すことにならないか心配です。特に基礎を含めてきちんとやっている大学の心理学科ほど、過重な医療・保健・福祉科目に混乱するのではないかと素朴に感じてしまいます。医療や福祉の関係者が心理学科のポストをねらっているということではないですよね!

 

臨床心理士の6年コースであれば、4年間心理学を基礎から臨床までバランスよく学び(もちろん、包括的36単位は含みます)、それを土台に大学院で臨床心理学や各種実習をみっちりやるということになるでしょうから、現状にも即していてよいかなと思いますが・・・。

医療心理師推進側には、日本心理学会も入っており、これは認定心理士を重要視しようという意図があるのだと思いますが、医療・保健・福祉科目の過重のために、かえって心理学科の伝統的な教育体制を崩すことになるのではと思ったりもしています。

 

カリキュラムについて皆さん情報はありますか?

2005年7月 5日 (火)

「臨床心理士及び医療心理士法案」が姿を現しました(長文です)

本日(7/5)午前10時から開催された両議連の合同総会にて、「臨床心理士及び医療心理師法案」要綱骨子が了承されました。今後は、各党に持ち帰って検討することになります。何度も申し上げていますが、これで決定ではありません。議員立法なので、党に持ち帰った後に修正となる場合もあります。問題点を、現場の臨床家からも挙げていきましょう。

さて、私昨日あげたチェックポイントについて、意見を述べたいと思います。「すばらしい」は◎、「よさそう」は○、「んー」は△、「ちょっとまずいのでは」は●、としました(あくまで私見です)。皆さんのご意見もお寄せください。ちなみに要綱骨子は、日本臨床心理士会で全文をみることができます。

なお、実際の要綱は、臨床心理士に先に言及し、その後医療心理士という順になっています。

A.医療心理士の国家資格に関して ●(△?)●△△

 1)名称…●「医療」という言葉が使われています。医療行為を行わないのに「医療」という言葉を用いる、国民にとってわかりにくいものとなりました。

 2)医療限定となっているか…△?一見医療機関限定になっているようですが、よく読むと、「医師が傷病者(治療、疾病の予防のための措置又はリハビリテーションを受ける者であって、精神の状態の維持又は改善が必要なものをいう)に対し医療を提供する場合において」と記されており、「医療機関限定」とはなっていないのではという疑念が生じます。保健分野や福祉分野への拡大に関して含みを残しています。

 3)「医師の指示」について…●医療心理師の業務すべてに「医師の指示」が及ぶことになりました。医療行為を行わないのに「医師の指示」下となり、これは大きな問題です。 

 4)4年生大学卒…△「主務大臣の指定する心理学等に関する科目を修めて卒業したもの」となっており、 「4年生大学卒」となっています。カリキュラムが加重にならないか心配です。 

 5)経過措置…△現在医療に従事している人に対して、5年間の経過措置が認められます(厚生労働大臣が指定した講習会も受ける)。ただし、すでに臨床心理士をとっている方にとって、医療心理師をとるメリットはほとんどなさそうですが、何か裏があるかもしれませんね。

B.臨床心理士の国家資格に関して ◎○△○△(△?)△

 1)汎用資格になっているか…◎「教育、保健医療、福祉その他の分野」と規定され、さまざまな分野で働ける資格となっています。

 2)医療での扱いについて…○「医療提供施設」での業務が認められます。医療心理師との扱いの違いについては特に触れられていません。今後、通達や診療報酬での規定などでチェックしておく必要があります。

 3)医師の指示…△「医療提供施設」においては、「医師が医療を提供する傷病者に関してその業務を行うに当たっては、」「医師の指示」を受けなければなりません。「医師の指導」ではない点は残念ですが、医療機関に限定されるという点は評価できるでしょう。

 4)大学院修了について…○大学院修了が基準となります。認定協会の指定大学院に関する扱いは不明です。 

 5)経過措置…△「主務大臣が定める要件に該当するものは」「法律の施行後5年間は」臨床心理士試験を受験できます。またその場合、試験の一部を免除されます。この内容が明確でありませんが、たぶん現在の臨床心理士有資格者への経過措置と思われます。

 6)更新制…△?更新制についてはふれられていません。一部報道では、医療関連の他資格とのバランスで更新なしという情報もあります。 

 7)管轄…△主務大臣であり、主務大臣は「文部科学大臣及び厚生労働大臣」となっています。共同管轄の詳細は不明です。 

C.2つの資格の関係について ●●(●?)●(●?)(●?)?

 1)2法案の名称の関連性…●名称の関連性は全くありませんでした。これでは臨床現場が混乱します。 

 2)資格の連続性…●連続性に関する言及はまったくみられません。これは大きな問題です。

 3)試験センター…●?「試験センター」については、医療心理士が「厚生労働令」で指定した試験機関、臨床心理士が「主務省令」が指定した試験機関となっており、別組織の可能性が高いのではと推測します。 

 4)登録組織…●登録機関は、医療心理師が厚生労働省令で定める指定登録機関、臨床心理が主務省令で定める指定登録機関となっており、連続性はほとんど望めない感じです。 

 5)職能団体…●?職能団体に関する記載はありません。これまでの流れからすると別組織となりそうです。似たような資格に2つの職能団体、これでは税金の浪費です。国会議員の皆さんの今後の見識に期待します。 

*その他 

 6)将来の資格統一への言及…●?まったくふれられていません。2資格の混乱が永続して続く可能性があります。 

 7)2つの「議連」の今後…?両議連の今後の方向については現段階で情報がありません。 マスコミ等の報道を待ちたいところです。

いずれにしても国会議員の皆さん、あと官僚の皆さん、お疲れさまです。あともうふたつみっつお願いいたします。

「(仮称)医療心理師及び臨床心理士法案」のチェックポイント(まとめて)

本日姿を現す国家資格法案のチェックポイントをまとめて再掲します。この中でも、特に私が関心があるのが、「医療心理師」の名称(A-1)や医療限定のあり方(A-2)、両資格の医師の指示(A-3、B-3)、臨床心理士の医療での扱い(B-2)、両資格の連続性(C-2)や職能団体(C-5)です。情報がわかり次第報告します。

A.医療心理士の国家資格に関して

 1)名称

 2)医療限定となっているか

 3)「医師の指示」について

 4)4年生大学卒

 5)移行措置

B.臨床心理士の国家資格に関して

 1)汎用資格になっているか

 2)医療での扱いについて

 3)医師の指示

 4)大学院修了について

 5)経過措置

 6)更新制

 7)管轄

C.2つの資格の関係について

 1)2法案の名称の関連性

 2)資格の連続性

 3)試験センター

 4)登録組織

 5)職能団体

*その他

 6)将来の統一への言及

 7)2つの「議連」の今後

2005年7月 4日 (月)

「(仮称)医療心理師及び臨床心理士法案」のチェックポイント(3)

C.2つの資格の関係について

 1)2法案の名称の関連性…同じ名称に統一されれば満額回答です。ただすでに表題で述べているように、今回の法案段階では厳しいですね。これは法案提出後の修正を求めていくことに活路を見い出したい。現場の混乱を避けるためにもどうしても名称統一は必要でしょう。この点については署名活動からも働きかけがあります。

 2)資格の連続性…2つの資格が別個のものでなく、何らかの連続性を持っていか、こちらも注目したいところです。名称の件もそうですが、試験科目、登録組織、職能団体、片方持っていてもう片方受験時の優遇措置などです。これに関する言及がなければちょっと問題ですね。

 3)試験センター…国家試験の試験を行うセンターは、資格の法律に明記される傾向にあります。この点について、同一の試験センターなのか別組織なのか、試験科目に似た科目はあるのか、科目免除についてなどです。2つの試験センターなんて、税金の無駄遣いをするかどうかが大きなポイントですね。

 4)登録組織…国家資格の場合は、国家試験合格後に登録をする必要があるのですが、その登録場所や登録方法、登録組織などで、何らかの2資格間の関連があるのか注目です。全く別個だとしたらさらなる修正が必要でしょう。

 5)職能団体…実はこれが最も大きなポイントとなりますが、これまであまり議論をしてきませんでした。資格をとった後登録し、また職能団体に所属することになります。そしてこの職能団体を通じて、他職種団体や行政との連絡や交渉などを行っていくことになります。この職能団体がまったく2つできてしまうとなれば、分裂状態となり、現場も混乱するし、他職種にも迷惑がかかるし、行政にはうまく操作される(二枚岩ですから操りやすい)ということになりかねません。ここは大いに注視しましょう。

*その他(法案にはのらない性格のものですか・・・。

 6)将来の統一への言及…将来的には一緒になっていくとか、その方向を目指すとか、そのような言及がみられるかですね。そうでなければ、この法律によって少なくとも数十年は、心理業界は分裂状態となるのでしょう。そのようなことをして、誰の利益になるのか、もう一度真剣に考えないといけないと思います。

 7)2つの「議連」の今後…もうひとつ重要な点として、これまで別々に活動していた「議連」がどのような活動を行うのかということです。両「議連」が今後も別々に活動するのか、それとも何らかの発展的関係を作るのか。こちらも注目したいところです。

「(仮称)医療心理師及び臨床心理士法案」のチェックポイント(2)

B.臨床心理士の国家資格に関して

 1)汎用資格になっているか…医療、福祉、産業、教育、司法などの横断的な汎用資格になっているかです。これはほぼ確実と思いますが、教育分野の資格という色彩を強めようという動きもあると聴きますので注意です。

 2)医療での扱いについて…今回の法案での大きな注目点です。医療でどのように位置づけられているのか、医療心理士と同じ位置づけなのか違いがあるのか、がポイントです。医療心理士と同じ扱いであれば、事実上医療心理士の存在意義はなくなるので、何らかの違いを出すべくしかけがある危険性があります。もしそうなると、病院で働く臨床心理士は、「医療心理士」「臨床心理師」の2つの国家資格試験を受けなければならなくなるかもしれません。

 3)医師の指示…これも焦点のひとつです。資格全体に「医師の指示」が及ぶことはないと思いますが、「主治医の指示」なのか「行為に対して指示」となるのか、「指導」なのか注目です。なお、「医師の指示」問題はわかりにくいので、以前の記載をごらんください。

 4)大学院修了について…こちらもどこまで記載されているか注目です。大学院の単位認定なのか、それとも何らかの指定制なのか、学部が心理学以外の場合は、などが重要なところです。

 5)経過措置…経過措置(つまり現任者への優遇措置)がどの程度認められるかです。現在臨床心理士を持ち臨床活動を行っている人へは、現任者講習会などの国家試験受験までのプロセスがどの程度明らかになるか気になるところですよね。また現在臨床心理士を持っていなくても臨床経験を有している人への門戸についても注目したいところです。(無試験でスライドなんてことはないと思います)

 6)更新制…意外と議論されていないのがこの問題です(たとえば5年ごとに一定の条件を満たせば更新する)。国家資格において更新性はあまりなじまないという議論もありますが、臨床心理職の質を高めるためにも、その意義がもっと注目されてよいと思います。法案に言及があるかですね。

 7)管轄…「文部科学省」と「厚生労働省」の共同管轄というアイデアが報道されていましたが、それが具体的な詰めの段階でどのようになったかですね。厚生労働省は力が強いから、形式だけ文部科学省なんてことになっていないか見守りたいところです。