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« こころへの侵襲性をめぐって | トップページ | サイコセラピーに医行為の線を引くということ »

2005年9月10日 (土)

霞ヶ関でおきていること・・・「緊ブロ」的検討

霞ヶ関でおきていること・・・「緊ブロ」的検討

今後の国家資格化を考える上で、官僚(霞ヶ関)レベルでおきている貴重な情報をブログコメントでいただいていますので、ここで整理してみました。

Bxq2uwさん>精神衛生法の不備が国連人権小委員会で問題にされ、日本政府が精神衛生法の改正を表明しました。その日本政府というのは当時の精神衛生課です。国連人権小委員会の有力NGOメンバーである国際法律家協会(ICJ)の第一次調査団の勧告(1985)は精神衛生法の改正(1987)に大きな影響を与えました。法改正の効果を検証するために第二次調査団が派遣され、その勧告(1988)の中にPSWや臨床心理士の資格に関する提言が含まれていました。ですから、PSWや臨床心理技術者の資格問題は精神保健法に関連する問題として、その後の精神保健法改正の都度、国会の附帯決議に盛り込まれることになったのです。
ここまでは歴史的事実です。さて、このような経緯で、PSWや臨床心理技術者の資格法制化問題は精神保健課の所掌するところとなったわけです

精神保健(福祉)課が心理職国家資格を何とかしなければならないのは、国会の決議のみならず、国際的な要請もあるということですね。心理職の国家資格化は、心のケア分野において日本が「国際水準」になるために避けては通れない道であるということでしょう。

(ちなみに今回、精神保健福祉課長が異動になりましたので、新しい課長がどう考えているか知りたいところです。このあたりの情報もお待ちしています)

その後afcpさんとの激論の後、

bxq2uwさん>精神保健課が検討会や研究班をやっていたときに、何度も「医行為」のことが話題に出ましたが、そこで医事課と折衝をするとか医事課の担当者を呼んでレクチャーしてもらうとかの話にならなかったのを私は不思議に思いました。そして、医事課を呼んでは何か不都合なことでもあるのかな?と思っていました。そこから、精神保健課は医事課の了解を取り付けてはいないんだなと推測していました。
今回、私が非常に重要な情報だと思ったのは、全心協のホームページに載っていた、昨年の11月16日に資格法案策定に受けて(向けて?)関係者協議を開催という記事です。そこに「自民党議員4名、衆議院法制局、厚生労働省医事課、精神保健福祉課、全心協」とあります。
今まで医事課と同じテーブルにつくことを避けていた精神保健福祉課が、初めて医事課を呼んだのです。そして、その後に出てきたのが医行為に踏み込まない資格案であったわけです。私は「ついに精神保健福祉課が本気で資格を作る気になったな」と思いました。

つまり、医行為であるかどうかを行政判断する医事課が、今回「医行為でない」と判断したということですね。もちろん国会の場や通達などでの見解ではないので、変更の可能性はあるとしても現状での判断として重要でしょう。そして今回、「医行為」に関する医事課の見解と医療関係団体の意見が微妙に異なっているという事態が生じているということですね。

この点に関連して全心協幹部であるうろつきさんから貴重な情報をいただいています。

うろつきさん>医療・保健領域における「場」において、傷病者(カルテを作った人)を「対象」として行う臨床心理学的行為の一部には診断や治療といった「目的」でなされる医行為に該当する行為が存在する。
 そのため場と対象と目的を限定して、医行為に相当する行為を行う臨床心理技術者は医師の指示の下にその業務を行う。
と考えてきました。
 ところが、医行為を法制化にする作業は医事課の範疇となり、医事課では医行為の範囲を具体化する必要があるが、上記の皆さんの議論のごとくその範囲を規定できないといわれました。

さらに、医行為を業務として行う場合には保助看法の解除が必要となり、4年制大学卒を最低受験資格とすることは困難との判断も伺いました。
 そこで、臨床心理技術者の業務の医行為性にはあえて言及せず、医事課の範疇をはずし、チーム医療の業務の中に診療行為を含ませて考え、医師の指示の下とする法案骨子を衆議院法制局と考え出したわけです。
・・・・

これまでの議論からしても、医療領域における臨床心理技術者の業務の中に、診療行為の一部として、医行為性が含まれることはどなたも異論は無いと思います。しかし、医事課は心理学的な自我への侵襲性は法律の文言として不適切であるとの見解でしたので、医行為の範囲を明確に規定することができなかったのです。

この文章を読むと、医事課は「医行為ではない」と判断したというより、「(法律といて)医行為とするには困難があまりに多い」という意見を述べたという感じでしょうか。つまり、医事課は「医行為ではない」という最終判断を下した訳ではないということです。他のコメントでも触れられていますが、法律案上では「医行為」としないが、通達や通知などで事実上「医行為に近いもの」と規定していくという意見もあったのかもしれません。そのようなあうんの呼吸で、医療関係団体も納得したという感じではなかったか?この点は、今後の国家資格議論の上で重要と思うので、うろつきさんの追加のコメントをいただければ幸いです。

とはいえ、厚生科学研究の班研究の見解(医行為である)にもかかわらず、医事課が「医行為である」との判断を示さなかった事実は重要と思います。「自我への侵襲性」という考え方が、法律論上はあいまいかつ抽象的なものと考えたのでしょうね。他のコメント議論にもあるように、「自我への侵襲性」はいろんな分野に拡大されてしまいます。拡大された分野すべてが法律的に「医行為」となる危険性を、行政担当者や法律家は当然恐れるでしょう。この点は医療関係団体と監督官庁との見解の相違なので、そのままにしておくことはできないでしょう。

「医行為としないほうがよい」という医事課の「お墨付き」をもらったならば、精神保健福祉課としては医療分野限定でない汎用資格についても受け入れやすくなったでしょう。文部科学省の「臨床心理士」担当(官僚)チームとの交渉に、国会議員のリードでうまく入り、「文部科学省と厚生労働省の共管資格」という臨床心理士資格をまとめ上げたということですね。

今後のことでひとつだけ・・・。ここまで多くの国会議員も賛同し、霞ヶ関も動いた訳なので、私は次の心理職国家資格法案は、ぜひ政府提案(もちろん一本化した国家資格)で行ってほしいと思います。関係団体からの充分なヒアリングを行い、重要な情報は各団体に文書で提供しながら進めていってほしい。

もちろん、その政府提案を推進する国会議員の方々の力もますます重要になると思います。あすは総選挙ですが、心理職国家資格に理解ある代議士の方々にぜひ国会に戻ってきてほしいと願います。

「医行為」かどうかは、医療関係団体との議論も充分行うことはもちろんです。ただし、医事課が「法律の文言」として不適切と判断している以上、法案では医行為としないが、施行規則や通達、通知などで医行為性に言及し、「外延性」も定義していくというところが落としどころかなと思いますが、いかがでしょう(どなたかがすでに述べていたことと思います)。

もちろん、医行為性に関する検討や議論はまだまだ不充分ですので、「緊ブロ」では鋭意取り上げていきます。

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あるべき心理職国家資格の姿」カテゴリの記事

コメント

私のコメントを取り上げてくださってありがとうございます。
うろつきさんのコメントも、内容に関してはその通りと思います。
ただねぇ。最近聞いたような表現に関しては、“何なんだろうなぁ”と思ってしまいます。少なくとも行政の中では常識の部類に属する情報だと思いますので。
全心協って13年間精神保健課と二人三脚でやって来たと思っていたのですが、、、
ところで「外延」に関してですが、そのことを問題として取り上げる必要性というのは、「業務独占」の資格とすべきという主張と連動していると捉える必要があります。この場合の「業務独占」というのは、おそらくは医行為のことでしょうね。
前に書いたように、医行為に関する資格のうち「医業類似行為」の資格は法解釈的には破綻しているのに近い状態ですので、新しい法律を作れる可能性はないと思います。また、診療補助職は、うろつきさんのコメントによれば医事課はもう作らないと言っているそうですし、看護協会は反対しますし、それに、そもそもこの13年間「あるある」と言っていた人たちも、ついに具体的に「これです」と規定することができなかったシロモノですから、現実的には不可能です。
そうなりますと、医療関係団体の主張にもかかわらず、現実的に法律として作ることができる資格は名称独占の資格ということになるでしょう。
理論上は、医行為とは別の独占業務を確立するという方向もあり得ますが、現実にはそれはもっと難しいように思います。

bxq2uwさん

さっそくのコメントありがとうございます。

うろつきさんのコメントの中で、特に医事課の判断に関する部分はとても重要と感じています。たぶんこれまでも「医行為」をめぐる内々の意見交換は、精神保健福祉課と医事課の間ではあったでしょうから、今回法案という具体的な作業段階で、どのようなニュアンスで「範囲を規定できない」ということになったのか、ぜひとも教えてもらえればと思っています。「(医行為は)かなり難しいからやめておきましょう」だったのか、「絶対無理だ」という感じだったのか。

ところで、厚生労働省医事課といえば、日本医師会とはそれこそ二人三脚というイメージです。しかし、今回「業務独占」「医行為」に関して意見が異なっているのがとても不思議です。これはどう理解すればよいのでしょうか?

> ところで、厚生労働省医事課といえば、
> 日本医師会とはそれこそ二人三脚というイメージです。
> しかし、今回「業務独占」「医行為」に関して
> 意見が異なっているのがとても不思議です。
> これはどう理解すればよいのでしょうか?

医療心理師単独なら賛成、臨床心理士相乗りなら反対、
ということなのではないかと。

> ところで、厚生労働省医事課といえば、日本医師会とはそれこそ二人三脚というイメージです。しかし、今回「業務独占」「医行為」に関して意見が異なっているのがとても不思議です。これはどう理解すればよいのでしょうか?

医事課は医師法にとても詳しい。
医師会はそこまでは医師法に詳しくない。
ということなのではないかと。

上のほうで、
> ところで「外延」に関してですが、そのことを問題として取り上げる必要性というのは、「業務独占」の資格とすべきという主張と連動していると捉える必要があります。

と書いたんですが、別の考え方もあるようですね。
灰色のたぬきさんのところで、以前、精神医療関係団体の方であるpsymioさんが、次のようなことをおっしゃっています。

> 精神保健福祉法(精神保健福祉士法のことと思われます:引用者注)は福祉職についての規定で、その業務などについて明確に外延が規定されています。そこまで・・というほど。

精神保健福祉士は医行為は行わず、名称独占の資格です。
そういう観点でもう一度捉え直すと、医療関係団体は一言で言えば横断的資格に反対しているのだと思えてきました。
横断的資格に対して、何かを危惧していらっしゃるということなんでしょうね。
この十数年間の議論の中で、横断的資格を求める臨床心理士会の主張に対して、それは非現実的だという非難が浴びせられ続けてきました。でも、法案として作ること自体は、現実に可能であることが今回の経験で確認されました。難しいのは医療関係団体がそれを受け入れることだったんですね。
ということであれば、これからのことを考える上で、一番の課題は、医療関係団体が何を危惧しているのかを知り、その上で、その危惧を如何に取り除くかということだ、ということになります。

デスマさんとbxq2uwさんのご意見を聞いて思ったのですが、厚生労働省の医事課の法学部出身官僚(法律に詳しい官僚でもよい)が、法律論として「業務独占は無理」という見解を持った。一方医学関係官僚はそれを消極的に追認していた。しかし、実は不満なので、臨床心理士案が相乗りしたことをきっかけに吹き出た医師会「業務独占」の主張を黙認した、というような推測は、的はずれでしょうか?

そこまで勘ぐる必要もないように思いますが。
もともと医事課にとって「医行為」というのは「どこかに含まれているかもしれない」というような曖昧模糊としたものではなく、具体的、現実的なものです。そうでなければ、それを根拠に行政指導も監視も行えません。その点に関しては昔から現在に至るまで、一貫性を持っていると思いますよ。個人的に法学部出身であるとか医学部出身であるとかの個人的要素は、この大前提の前では関係ないと思います。
一方、精神保健福祉課は、そういう大前提を共有していないかもしれませんね。でも知ってはいたと思いますよ。知りながら、自らが関係する医療関係者の中で、その点を誤解しているらしい発言があっても、積極的に伝えることはしなかったんでしょうね。
ところで、今回の騒動で、医療関係団体が主張した行動自体は、行政は無関係な話なので、「黙認」も何も そもそも官僚が表に出てくる話ではないでしょう。今回の法案作りは、議員立法として取り組まれたもので、役人が関わっていても、それは議員に助言するために裏で協力したというスタンスでしかないでしょうから。
日本は言論の自由が憲法で保障されている国ですから、何かを主張したからといって、それで行政が出ていくというものではないです。

みなさんすでに読まれている資料かとは思いますが、
臨床心理技術者研究班があった時代の精神保健課の様子がわかる資料としては、
厚生労働省ホームページから読める、
平成10年7月21日の公衆衛生審議会精神保健福祉部会議事録
http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9807/txt/s0721-2_9.txt
それから、福祉系のサイトで、1996年の研究班の議事録が読めます。
http://www.arsvi.com/l9ps0000.htm
医療関係諸団体の考え方が伺い知れるかと思います。

追加ですが、平成9年2月26日の公衆衛生審議会精神保健福祉部会議事録では、臨床心理技術者に関しては、精神保健課長の「団体の中自体が割れて」いるので、国家資格化にはさらに調整が必要との短い発言があります。

さて、一つ前のコメントにあげました平成10年の議事録を読むと、委員の諸先生方が臨床心理士会と全心協の違いに戸惑っておられるように感じます。

私の疑問なのですが、医療関係諸団体の方々には、臨床心理士会というのがどれぐらい理解されているのでしょうか。どんなソースによって理解されているのでしょうか。おそらく、医療関係諸団体の中には、臨床心理士会をよく理解してくださっている方々もあるのだろうと思うのです。非常に心理職と遠い医療関係者からは、「団体が割れて」ということはとてもわかりにくいのではないでしょうか。

臨床心理士法案への医療諸団体の反対が強いとして、それは、医療諸団体のどのあたりから、なぜ出ている意見かを、整理して考えないといけないのかもしれません。

つなでさん
情報提供ありがとうございます。
これらの資料を見ても、心理学的行為と医行為との関係について議論が続いていますね。やはりこの問題は、専門的科学的思考のみで(つまり心の専門家のみが集まった研究班だけで)結論を出せるものではないのだと思います。つまり、どこまでを医行為とするかは、最終的には社会(つまり国民)が決めることだという認識の下で、専門家は議論を進める必要があると感じます(別なコメントでもふれました)。
このような意見は、特に医師の方々には受け入れがたい考えかもしれません。「医行為性はそれを行う医師や医学によって明確に定義できる」という考えを持っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、こころへの関与を、医行為とするかどうかの議論は、信教の自由や思想の自由といった国民の基本的人権とも微妙にからむ部分なので、医行為(業務独占)とするかについて、法律家はかなり慎重になると思います。今回、厚生労働省医事課が医行為としないとしたのも、そのような背景があってのことと思います。
名称独占なら問題はないわけですが・・・。

こころしかくさんの言われることは、これまでの議論の筋から考えても、妥当なものだと思います。
ただ一部の医師が恐れている、そして僕自身も心配していますし、これまでに苦労もさせられたことがあるのは、心理療法を受けた、あるいは現に受けているケースが、著しい行動化、退行などを呈し、結局医療で「後始末」をさせられること、でもあるように思います。
そうした症状の増悪は必ずしも心理療法の結果や副作用であるとも言えないでしょうし、自然経過による増悪、あるいは環境の変化による増悪なのかもしれません。しかし心理療法をうけている、ということで関連を推測されるのはやむをえないでしょう。
こうした中で医療が分担する役割や応召義務などを考えれば、そこを医療が引き受けるのは当然か、とは思います。ただ医行為ではないとして心理療法を行うのであれば、我々が気持ちよく、「後始末」を引き受けられるようなご配慮を頂ければ、と思います。

afcpさんは控えめにおっしゃっていますが、現に心理療法を受けているケースが著しい行動化や退行を起こすということであるなら、自然経過による増悪という側面があったとしても、少なくとも見立て違いということがあったのでしょうし、そこに起因する関わり方の間違いというのもおそらくあった上でのことでしょう。一言で言って心理臨床として質が低いという問題だと思います。これは質を向上させるということしかありません。どうやって向上させるか、これはまさに心理臨床の重要な課題です。
ちょっと思い出したのは青戸病院事件ですね。内視鏡手術が初めての外科医が、内視鏡で患者の腹腔内の血管をずたずたにして死に至らしめたのを、警察が単なる手術の失敗ではなく、傷害致死事件として立件したものと記憶しています。腕が悪いのもここまで行くと犯罪であるという、ちょっと極端な例でした。

afcpさん>心理療法を受けた、あるいは現に受けているケースが、著しい行動化、退行などを呈し、結局医療で「後始末」をさせられること<というようなことは、あってはならないことのはずなのですが、現に起きているのですね。

私は、精神医療で働いていた間、医師との関係の中で著しい行動化や退行を呈した方々のその後のケアをたくさんしまして、「中途半端に精神療法的な関わりをするのはやめてほしい」と、その医師たちに対して思っておりました。

(このような言い方が、医師の方々のプライドを傷つけたらすみません。私もフォローはたくさんしていただいていたでしょうし、フォローはお互い様で、ありがたく思っています。行動化や退行をさせるのは心理職ばかりでないという例で書かせていただいています。私の周りでは、PSWが行動化や退行を引き起こすこともよくありました。「依存的な関係」は攻撃を生じやすいですから。)

問題は、人に尻ぬぐいを押しつけるような心理療法(精神療法)のやり方、そのような心理療法の学び方にあるのではないかと思います。医師であれ、心理職であれ、しっかり勉強してトレーニングを積み、何より、勉強とトレーニングの仲間を持たないと、心理療法の実力はつくはずがないですね。心理療法をしている人どうしで、いかに研鑽を積むかということでしょうか。心理職の養成課程がそのような実力のつくものになるために、国家資格化のこともよく考えないといけないと思います。長年の心理療法の試行錯誤の成果が生かされるような養成がなされていかなければならないと思います。

資格さえとったら心理療法ができるというようなことはありえないということを、国家資格化されてもしっかり伝えなくてはならないでしょう。やはり、大切なのは、国家資格云々より、現職の研修なのかと思ったりもします。

実際には、腕の悪さを犯罪とされたのではなく、慣れた回復手術に切り替える判断をせずに、漫然と死に至らしめた判断ミスの責任を問われたように記憶しています。
失敗を完全になくすというのは、なかなか難しいことですが、そこに早く気付いて、早く適切な対応をするということが大切なのだと思います。
お医者さんとの日頃からの良好な関係は、心理職にとって絶対に必要なことだと思います。

おっと、かぶっちゃいました。
回復>開腹 の間違い。

bxq2uwさん、コメントかぶっていたみたいですね。アップしてからわかりました。

afcpさん、上に「中途半端に精神療法的関わり」と書いてしまい、誤解を生じる言い方だったかもと思いました。その医師たちは、薬だけの3分間診療や、生物学主義に陥らないように、熱意を持って、精神療法的関わりをされていたのだと思います。しかし、転移や逆転移の関係についての理解が不十分であるせいか、最終的によくない結果が生じていることがいろいろありました。

そういう事態は、個人のせいというより、精神療法的な関わりの背負っている副作用のようなものでしょう。それを防ぐには、身近に「副作用が起きてますよ」と言ってくれる人たちの存在があることと、その指摘を受け入れる能力があることとが必要だと思います。そのようなアドヴァイスを受け入れる能力の足りない心理職が、医師にとって「扱いにくい」「プライドが高い」と感じられて不評なのかもしれませんね。

精神療法(心理療法)を、関係性の中で何が生じているのかしっかり把握しながら行えるようになるためには、大変な学習と修行が必要ですね。一生続く終わりのない修行だと思います。上にも書いたように、スーパーヴァイズしてくれる人たちの存在が不可欠ですし、関係職種全体での研修が必要だと思います。

たとえば、地域に開業の「困った」カウンセラーがいる場合なども、その人たちを交えて地域全体で精神保健の勉強会のようなものを積み重ね、顔の見える関係を作り、そこでアドヴァイスし合えるようなシステムがないといけないのかなと思います。

皆さん
重要なコメントをいただいているので、新しいエントリーを挙げました。医師にとって信頼される心理士であるために、さまざまな視点から考えていく必要があると思いますが、その中のリスクという視点です。そちらのエントリーの方にも実践現場からのご意見をお待ちします。

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