全心協会長の声明とその反論コメント
全心協会長名で、会員各位への呼びかけ文書が出ていますね(全心協ホームページ内)。
特に興味深いのは、7/8の医療心理師推進協の説明会の件です。以下に引用します。
「7月8日には、この間の経過と法案要綱の説明会が推進協議会の主催で、21団体の代表の参加のもとに開催されました。事務局長からの経過報告と骨子の説明を受け、各団体、学会の意見交換を行い、推進協議会として「臨床心理士及び医療心理師法案要綱骨子」を最終的にどのように受け止めるかが確認されました。
要綱骨子の内容から様々な疑問や問題点が出されましたが、その中心は臨床心理士法案に関する内容です。「なぜ臨床心理士が医療領域にまで登場してきたのか」「医療領域に2つの資格ができると利用者が混乱する」「医療心理師との実務領域の区別が必要である」などの意見が強調されました。しかし、こうした疑問や問題点は残るものの、現段階で修正を加えることは法案そのものの成立を困難にすることが予想されると判断され、まずは法案成立を最優先課題とすることが確認されました。」
ところが、灰色のたぬきの戯言さんブログのpsymioさんの書き込みでは、7/8のこの会長のまとめに対して、推進協に参加した医療関係者として激しいコメントが書かれています。長いですが、この間の経緯がよくつかめますので、途中まで引用させてください。
「本日、「医療心理師国家資格制度推進協議会」会長名で文章が届きました。内容には同意しかねる部分が多く、もう関わるのもコリゴリというものです。
文章では、7/5にオブザーバー出席を求められて、初めて法案要綱骨子を知った。この骨子には3/3医療心理師法案の基本は維持されいる、しかしなじまない部分もあるので、戸惑いながら7/8総会を開催した。とあります。
162通常国会での成立を目指してきた(?!)が、郵政問題による解散に直面し、今後の見通しは選挙以降に持ち越されれる結果となった。・・・上程を断念したのは、郵政以前なのですがここでは全く触れられていません。臨床心理士会と同じトーンです。
法案要綱骨子の扱いについて、関係の団体から「慎重に再検討を求める意見」をいただく一方で、「まず資格法の早期実現を望む意見」もいただいております。(中略)当会顧問の方々とご相談いたしました結果、議員連盟の先生方が永田町に戻ってこられ(!!)活動を再開される9月下旬までは静観せざる得ない状況であると判断いたしました。・・・(まるで他人事ですね。議連の先生方が戻って来る前に、協議会での意見を纏める責任が会長にはあると思いますが)
7/8総会概要(議事録)が添付されています。意見交換の欄では、各団体の意見は大筋で正確ですが、「まとめ」が事実に反します。というより、こんな纏めで協議会が終わるわけがないと思われます。何人かの方に確認しましたが、皆「そんな纏めであるはずがない」との事でした。
まとめ:今回提起された法案要綱骨子についてその経緯が説明され、要綱骨子の修正は殆ど困難な状況であることが示された。しかし、疑問点があることは事実である。
推進協議会としては、このまま資格化がされなかった場合に、次の機会はないという認識も一方であることを憂慮して、資格化を優先させる方向を維持し、問題提起は雇用者(医療施設責任者)の団体などの動きを見守る事にした。(以上おわり)
この「まとめ」の内容は、意見交換での辻会長の意見そのものです。総会では日精協の修正要求を中心に、どうすべきかが話しあわれました。「雇用者(医療施設責任者)の団体」とは、日精協のことを指すのでしょうか?となると、日精協、日精診などをふくむ協議会としては、資格化優先(法案賛成)、しかし日精協や日精診などの団体は修正意見を勝手に出してね、それを見守るからね・・・全心協のまとめなら分かりますが、協議会がこの結論で纏まるわけがないでしょう。
7/8総会の最後の結論は「日精協案の修正を前提として、法案推進を目指す」と、締めくくられました。今日の文(7/11付け)は、これを否定し、法案要綱は7/5当日まで知らなかった、反対意見も賛成意見もある、でも法案は推進する、9月下旬まで静観してくれ・・・こんな文はいたずらに対立を煽るだけです。政治的にだけ立ち回るのは止めて頂きたい、協議会の名を騙って引き回すのも止めて頂きたい。怒りを超えて、呆れ果てています。
意見交換の全意見をここには書くスペースがありません。7/8総会の意見交換では、全心協も日精協の指摘に同感と表明。骨子のままで行くしかないと表明(法案をこのまま推進)としたのは、総合病院・病院地域学会・全自治病協(3団体を同じ方が兼務)、小児科学会、辻会長、廣瀬顧問の4名のみです。」「(上記ホームページに)、全心協会長のメッセージが掲載されています。協議会会長の文より、正直な心情を吐露されており評価できます。しかし、(まずは法案成立を最優先課題とすることが確認されました)は、やはり事実誤認です。これでは、協議会が法案要綱を修正なしにそのまま推進することを承認したことになります。
日精診、日精協は雇用団体として見解を出したのではありません。そんな「特権」があるわけがありません。(修正を前提として法案成立を推進する)という協議会総会の確認に基づき、それぞれの立場から意見を、協議会の一員として提出しました。現在でも、協議会は修正無しの法案推進という立場なのでしょうか。だとすれば、医療関係3団体は抜けねばならなくなります。9月下旬まで静観ではなく、総会を早々に開催しなくてはならないのではないでしょうか。」 (続く)
えー、という感じです。この文面のみ読むと、法案骨子が姿をみせた後の7/8の医療心理師推進協の話し合いで大きな調整ミスが起きたということですね。さらに、内部の亀裂を見ぬふりをして9月まで静観を、ということですか?
psymioさん、情報提供どうもありがとうございます。psymioさんの情報ソースしかないので「調整ミス」と断言できないかもしれませんが、もし本当であればこれまでの話がよりすっきりとします。このあたりについて、他に事情をご存知の方のコメントもお待ちしています。
7/8からも、もちろん推進協の会長さんや事務局長さんもがんばられたのだと思います(心理職の国家資格は悲願ですから・・・)。でも、推進協の有力な構成団体である医療関係団体の意向を汲み取らず怒りを買ってしまって、その収拾もできないようであれば、致命的ではないでしょうか?
政治家と医療関係団体との間にはさまれたその大変さはわかりますが、でもそれを覚悟の上の「議員立法」だったのではないですか。もちろん、同じことが臨床心理士側にも起きる可能性もあるわけだし、国家資格を「議員立法」というやり方でよいのか、その点も考えなければならないかもしれません。
私はこれをきっかけに医療関係団体の方々が、心理職の国家資格問題から手を引いてしまわないかとても心配です。ぜひとも、医療関係の皆さんが心理職のさまざまな団体と意見交換をして、政治的でない国民の方向をむいた議論が進むことを期待します。
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コメント
psymioさん
「灰色のたぬきの戯言」さんのブログに、何度もコメント投稿しようとするのですが、なぜかうまくいかないので、こちらを読んでいただけるものと期待してコメントします。
まず、転載についてお伝えするのが遅れて恐縮です。私たちは、どたんばになって医療関係団体が反対することが理解できず、何らかの高等戦術なのかと不信に思いました。その後の医療関係団体の方々のコメントを読み、どうも全心協や医療心理師推進協の内部の調整ミスではと思っていました。
今回のpsymioさんの情報は、どの段階がポイントだったのか明確にする上で、とても参考になります。7/8の推進協の話し合い結果を、その後に反映させる誠実さを責任者が持ち合わせていなかったということですね。その後の対応もしかり。
でも、あの段階で私が医療心理師側の当事者だったら、どうしていたんだろうと思います(ありえない話ですが一応想像してみました)。目の前の人参(国家資格)に目が眩んでいたかも・・・。恩義のある医療関係団体と政治家との間にはさまれて、とても苦しんだのは確かでしょうね。
投稿: こころしかく | 2005年8月16日 (火) 00時44分
灰色のたぬきの戯言さん
コメント投稿がうまくいかないのでこちらに書きます。
(やはり読んでくださることを期待して)
ブログ運営お疲れ様です。戯言でなくなってきて大変と思いますが、今後とも情報分析と発信をよろしくお願いいたします。議論が活性化して感謝です。
コメントを大幅に転載させてもらったので、早く挨拶したかったのですが、投稿エラーでタイミングが遅れてしまいました。
投稿: こころしかく | 2005年8月16日 (火) 00時52分
こころしかくさん
コメント頂き恐縮です。仰せの通り、全心協幹部の方も苦しまれたと思います。また、国家資格化の一本化に尽力された鴨下議員も苦渋の選択をしたのに何故?と思っておられると思います。激しい反論を力余って書いてしまいましたが、この方々の決断は善意からのもの、と信じています。
しかし、善意であっても暴走してしまうことは往々にしてあります。7/8総会であれほど議論のあった問題ですから、その後の展開は予想できたはずです。意思疎通を密にして、公開討論で物事を進めていればこんな結果に終わらなかったと思います。医療関係団体は、全心協が主体性を発揮して、この議論を纏めて、議連の方々に伝えることを20日までずっと待っていました。しかし、別の大きな力が働いたのでしょう。法案上程不可避となって、断腸の思いで行動を開始したのです。善意の暴走、ボタンの掛け違い、秘密主義、それが13年の悲願を彼岸のものにしてしまったのかもしれません。
今からでも遅くはないのです。3/31以前の状態にリセットして、医療心理師、臨床心理士の国家資格を目指す方々がご自分の言葉で語り合い、叡知を絞って国家資格を目指す。それが残された最後の手段だと思います。姑息な戦術など真っ平ごめんです。
投稿: psymio | 2005年8月16日 (火) 01時07分
TBありがとうございます。あのブログはコメント欄が使いにくいのでこちらこそ申し訳なく思います。
私の記事はあくまで戯言の域を出ない拙い内容となっております。
しかし、コメントを書いていただく方のおかげで非力ながらもなんとか書いています。
ブログで公開している以上どのように使って頂いても構いませんのでお気遣いなく。
私としてはできるだけ良い資格ができることを望むのみですし、その一助のわずかな部分でも担うことができれば嬉しく思います。
しかしながら私にはたいした情報も知識もありません。
そんな訳で皆様のお力添えをお持ちしております。
(なんて宣伝させていただいたり・・・( ̄ ̄∇ ̄ ̄;;))
今後ともより良い議論を宜しくお願い致します。
投稿: 灰色のたぬき | 2005年8月16日 (火) 01時27分
psymioさん
私のコメントを目にとめて反応してくださってありがとうございます。おかげでますます事情が見えてきました。
>7/8総会であれほど議論のあった問題ですから、その後の展開は予想できたはずです。意思疎通を密にして、公開討論で物事を進めていればこんな結果に終わらなかったと思います。
やはり7/8の医療心理師推進協内の相当激しい議論があったのですね。にもかかわらずそれが無視されれば、利用されたという不信感となると思います。
ただ、やはり素朴な疑問を持つのですが、推進協の幹事団体に、日精協、日精診、精神神経学会が、全心協その他とともに入っていますね。7/8以降のいわゆる幹事会などでも、上記の件に関して議論が行われなかったということなのでしょうか?
すみません。決して疑っているわけではなくて・・・。幹事団体の位置づけがどういうものかはっきりすれば、腑に落ちる話です。そもそも推進協の仕組み自体もよくわからないので。
細かな話で恐縮です。本当はこのような重箱のスミをつつく話ではなく、psymioさんのご指摘の通り、よりよい国家資格のための誠実な議論を進めたいと思っています。
ただ、なぜかひっかかってしまう、こころしかくです。
投稿: こころしかく | 2005年8月16日 (火) 10時03分
psymioさん、こころしかくさん
いろんな情報、客観的な視点を提供していただき、本当にありがたいと思っています。単純な疑問をぶつけても良いですか?医療領域で働いているものとして、確かに2つの資格が混在するのは患者様に混乱させると思います。しかし臨床心理士が病院でも現時点4000名働いております。これも事実です。そこで、質問です。医療の分野に臨床心理士が国家資格を持ってはいるのは混乱するから、反対ということでしょうか。コストがかかるとか?他にも理由があるのでしょうか。私は単純に混乱するだけで反対されているとは思えないので、このあたりを明確にしないといけないようなきもします。
投稿: 精神科心理 | 2005年8月16日 (火) 10時50分
こころしかくさん
>ただ、やはり素朴な疑問を持つのですが、推進協の幹事団体に、日精協、日精診、精神神経学会が、全心協その他とともに入っていますね。7/8以降のいわゆる幹事会などでも、上記の件に関して議論が行われなかったということなのでしょうか?
「医療心理師国家資格制度推進協議会」
会長 辻敬一郎(日本心理学会理事長)
事務局長 斉藤慶子(全心協副会長)
顧問 青木重孝(日本医師会常任理事)
三村精一(日本精神科病院協会理事)
廣瀬省 (Johnson&Johnson副社長)
幹事団体(8団体) 日本小児科学会 日本心身医学会
日本心療内科学会 日本精神科病院協会
日本精神神経学会 日本精神保健福祉士協会
日本精神神経科診療所協会 全心協
その他10の関係団体
という組織構成ですよね。名称の如く、医療心理師の国家資格を実現するために、それを支援する会と単純に考えています。もっとつっこめば、「医療心理師という資格の枠」を提示した全心協の主張と行動を支持している協議会ということでしょう。なぜ、8団体が「幹事」団体なのか理由は分かりませんが、その規模と医療現場での心理職への関わり方が高いから選別された以外に理由はありません。規約が手元にないので正確ではありませんが、幹事としての義務・権利はないと思います。ですから「幹事会」なんていう政党ばりの会合はありません。
重要な案件が生じたときに招集される総会、それと時に議連開催時や決起集会への「動員」が全てでしょうか。定期的な協議の場があるとは聞いていません。総会に出席するのも、各団体の長ではなく、担当役員・会員です。
7/8総会以降に幹事会などの協議の場があれば、「公開質問状」を出すわけがありません。勿論、電話で事務局長に確認をすればいいのかもしれませんが、7/8以降は関係がそれほど疎遠になっていたこと、公開質問状を出すことで、反対した医療関係団体に対して心理関係者の方々が抱いている疑念・反感に答えるという意味合いがありました。
今回、協議会会長、全心連会長のお二人が7/5法案は合同議連総会で初めて提示されたと明言されましたので、公開質問状の最初の疑問は解けました。合同議連での質疑等も文章で7/8総会時に公開されましたので、この時点では皆同じ立場「寝耳に水」ということだったと理解します。
協議会を実質的に切り盛りされているのは、斉藤事務局長です。斉藤先生は、この途一筋というまさに悲願の象徴のような方ですから、今回の事態について苦渋の選択をされたわけですし、ある意味「大きな力」に抗することができなかった被害者で、お気の毒だと考えています。
今回、「9月まで静観する」と協議会会長がお決めになったのは、「顧問の方々と相談して」といわれるのですから、この協議会では幹事団体より顧問の方々の方が重い存在なのでしょう。しかし、会長が相談されされたのは本当に顧問の「方々」なのでしょうか。3人のうち2人は、日医常任理事の青木先生、日精協理事の三村先生で「反対」の立場を取られた方々です。会長とこの3顧問の方々が一同に会するような状況では今はないはずです。もう一つ、疑問がふくらみます。
投稿: psymio | 2005年8月16日 (火) 13時34分
psymioさん
お忙しい中、私の疑問にお答えいただき感謝申し上げます。
私の中では、またひとつ事情が見えてきました。
>幹事としての義務・権利はないと思います。ですから「幹事会」なんていう政党ばりの会合はありません。
要するに「名前を貸した」ということですね(すみません、表現が乱暴で)。私は、医療関係団体も「幹事」となって、刻一刻と変化する政治家との交渉や法案検討を、主体的に推し進めていたというイメージを持っていました。
医療心理師推進協も、
>もっとつっこめば、「医療心理師という資格の枠」を提示した全心協の主張と行動を支持している協議会ということでしょう。
という説明にとても納得します。その「枠」に合意して集まった組織なのに、その「枠」を組み替えたら、当然組織自体の「土台」が崩れるでしょう。その現状認識に、会長と周辺の人が欠けていたということですね。
>今回、協議会会長、全心連会長のお二人が7/5法案は合同議連総会で初めて提示されたと明言されましたので、公開質問状の最初の疑問は解けました。合同議連での質疑等も文章で7/8総会時に公開されましたので、この時点では皆同じ立場「寝耳に水」ということだったと理解します。
7/5の法案骨子は私も初めてその日みました。なるべく多くの関係者の方々に伝えようと、必死になって仲間と分析した記憶がなまなましいです。臨床心理士側も密室性がありますので(この手の運動ではしかたがないこととは思いつつ)、なるべく密室の情報を公開して、ひとりひとりの考えを持ってもらえるようにというのが、ブログ運営の存在意義のひとつと思っています。
>協議会を実質的に切り盛りされているのは、斉藤事務局長です。斉藤先生は、この途一筋というまさに悲願の象徴のような方ですから、今回の事態について苦渋の選択をされたわけですし、ある意味「大きな力」に抗することができなかった被害者で、お気の毒だと考えています。
そうですね。今回の国家資格騒動がここまできてしまっては、この方についてきちんと取り上げない訳にはいかないかな、という感じです。苦渋の選択は痛いほどわかるので気が進まないのも確かですが、この方は今回の騒動のいろんな意味でのキーパーソンなので、政治的な責任は果たしてもらわないとと思います(公開質問状への回答含め)。
投稿: こころしかく | 2005年8月16日 (火) 21時00分
Psymio先生。丁寧なコメントありがとうございました。それにしても、今回の議員立法は、かなり無理をされたようですね。数年来、臨床心理士会、全心協は、なかなか互いに歩み寄れなかった経緯があるようですので、今回の医療心理師法案については、ぎりぎりまで、臨士会に動きを察知されないようにして一気に立法化を図ろうとした意図があるように思います。一つのグループの動きに乗ずれば、他方が、必死になって巻き返しを図ろうとするのは当然のことと思います。
今に始まったことではない、この秘密主義自体に問題があると思います。この動きに慌てた臨床心理士会が急造した臨床心理士法案をぶつけてきたのも、彼らにすれば、当然の行動だと思います。全心協にすれば、こんな短期間に、まして横断的資格を実現するような法案がでてきたことで、かなり動揺したと思いますし、医療心理師推進協での足並みが乱れたのも、うなずけるように思います。議員諸氏にすれば、単純に二つの法案を、一つにくっつけただけで、両者の主張を平等に取り扱おうとしただけのことだと思います。「大きな力」が新たに加わったわけではなく、「策士、策に溺れる」の定石どおりの結果になったに過ぎないように思います。
医療心理師国家資格制度推進協議会には、医療系の8団体が幹事団体として入っていますが、psymio先生がおっしゃられるように、8団体が本当の意味で幹事でないとすれば、名前を利用されただけということになってしまいます。おそらく医療において心理職だけ国家資格ではないのは変?という総論賛成、各論?で相乗りされた結果ではないかと推察しますが、、、。
全心協幹部の心情も分かりますが、臨士会側も長年の悲願という点では、全く同じです。あっという間に18万人もの署名を集めたのもそうした悲願があってのことと思います。この両者の根深い葛藤の中では、総論賛成というだけでは、本質が見えなくなると思います。
医療団体が、政治的動きを見抜くことができないままに医療心理師推進協に名を連ねたことは、やはり問題があったと思います。
これだけ、長年にわたり、心理職の国家資格化は難航し続けている問題ですので、冷静に考えれば、既存の医療パラダイムでは解決できない問題かもしれません。しかし、これだけ、機運が盛り上がっているのですから、臨床心理士会やその支援団体(自治体病院協会など)も含めて、複数の心理職団体、複数の医学医療系団体が同じテーブルについて、もう一度冷静に話し合いをしていく必要があると思います。
この努力のプロセスを不可能だと決め付けて、それを飛ばそうとすれば、必ず、策略になってしまいますし、同じ失態を繰り返すだけです。3月以前というのも、ともかく、白紙に戻して、然るべき話し合いからスタートするべきことと思います。
投稿: ichi-ishi | 2005年8月16日 (火) 22時06分
グレイたぬきさんのところでも書きましたが、心理学は、医学とは、全く異なる学問体系です。いたずらに医学モデルに取り込もうとすれば、心理学の学問体系そのものを危うくしてしまう可能性があります。われわれは、医療現場で、心理職に、診断や治療を期待してきたわけではないと思います。彼らの心理学者としての知識やスキルを、あくまで協力者として、お願いしてきたに過ぎません。また、患者さんにも、非医療職であることを、きちんとご説明申し上げた上で、病気と付き合っていく過程に、参考にしたり活用したりしうる有用な一つのツールとして、ロールシャッハテストやカウンセリングという方法があるということをお伝えしてきたと思います。(診療システムの中に組み込んでいる施設もあるとは思いますが、本来は、診療そのものではなく、任意のオプションであることを説明して医療・心理・患者の三者が協力し合うことが本筋です。)
医療にも透明性が求められ、高い安全性と高い質の確保が、あらためて求められる時代となり、心理職との新たな契約を結び直すべき時期にきているものと思いますが、それは、けして、医療にそのまま取り込むことではないと思います。
そもそも、社会経済学的にみても、医療サービスと心理サービスは、似て非なるサービスです。全ての医療は、患者さんの病態に応じて、全て公平に等質の水準の診療というサービスを提供する義務がありますが、心理業務は、公平かつ等質ということは不可能です。心理は、病態というよりむしろ個別の関係性に拠るところが大きいと思います。
急性虫垂炎という病態で、抗生剤で治まる程度を超えていれば、他の合併症がない限り、全ての患者さんに対して等しく虫垂切除術が行うことが求められます。このように医療にはスタンダード・オペレーション・プロシージャー(SOP)があります。しかし、精神疾患においては、薬物療法は、病態毎に、全ての患者に等しく施行することは、(SOPとして)求められていても、カウンセリングを病態毎の適応とするということは、現実的(SOP)ではありません。心理的アプローチの選択には、必ずしも病態に拠らず、患者さん自身の希望、個々の医師の考え方、協力を得られる心理職の技能やキャパシティ、何らかのバイアスがかかっているはずです。
基本的に、医療(精神医療にとどまらず)において、心理職が関連する医学的をきちんと学んでいただくことは、大切なことです。しかし、まず、心理学徒としての基本的な心理学的知識をきちんと修めていただかないことには、われわれも、彼らに協力を求める意味はありません。とくに臨床心理学だけに偏ったミクロ心理学では、不十分であるように思います。むしろ、患者さんや家族、患者さんを取り巻く地域社会、医療チームの間に起こる心理的問題、ヒューマンエラーやリスクマネジメントといったマクロ心理学的素養を含めて、医療職だけでは不足しがちな広い視野を持ってサポートしていただければ、より良い協力関係を築くことができると思います。
心理学の基本的な教育の仕組みや学問体系にまで、医療が踏み込む必要は、全くないと思います。国家資格化を含め、心理職自体がどのような制度や資格を作ろうとしても、それは、心理職自体の問題です。逆に心理職側も、医療側に依存することなく、自らの問題として、一つにまとまる努力を続けるべきです。
(心理職で割れている限り、医療側も協力は困難です。必要のないところまで口出しせざるを得なくなってしまいます。日精診、日精協、精神神経学会、日医も、あれだけの反論をせざるを得なくなったことは、とても不幸なことです。おそらく声明を書かれた方には大変複雑な思いがあったと思います。今回のことでは、心理職<全心協・臨士会ともに>も、医療側も、誰もが、つらい苦しい思いをしています。)
臨床心理士、認定心理士、心理学士など、医療側が協力をお願いするべき心理職には、さまざまな背景があることは、確かです。
医療に関わるに当たって、医事法制のコンプライアンスを重視するとすれば、医療が求める最低限度の研修と知識技能の習得を義務付ける必要があることも確かでしょう。
とすれば、後者の点についてだけ定めればよいのではないでしょうか?
まだまだ、いくつかの可能性があると思います。
①心理士自身が決める国家資格化を進めつつ、それと並行して、医療領域での付加研修制度(国家資格+指定)を検討していく。
②心理職の国家資格化問題とは別個に、現状のままでも、「臨床心理技術者」研修制度として、現任者に対しての研修義務化および修了認定を法的に制度化する。
できれば、心理職の期待もこれだけ高まっていますので、①の方向で行くことが望ましいと思いますが、、、。
投稿: ichi-ishi | 2005年8月16日 (火) 23時24分
みなさん こころしかくさん
精神病院関係者です。psymioさんが解説してくれていますが、随分と遠慮して書いていますね。全心協の実態を明らかにし、推進協議会が何を求めて、集まったのかを補足説明します。
全心協のホームページに「全心協のあゆみ」というのがあります
http://www.onyx.dti.ne.jp/~psycho/ayumi.htm
国家資格創設は新たな展開を見せている。
前年度に取り組んだ心理士会資格案と全心協資格案の一本化は困難であると結論づけられた。4月以降はそれぞれ2つの資格創設を目指す方向で進めている。全心協は医療領域の資格化を目指してさらに具体的な活動を開始している。全心協の活動を受けて、4月には日本精神科病院協会(日精協)常任理事会があらためて全心協案をバックアップすることを確認し、5月には日精協傘下の病院に、全心協への入会を勧める通知が出され、会員数は徐々に増え600名近い会員数になっている。
と、明記してあります。
推進協議会は、下の要望書の内容を各団体が認めて、結成されたものではないですか?
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平成15年3月19日
要望書
関係各位
全国保健・医療・福祉心理職能協会 会長 宮脇 稔
『医療心理士(仮称)』の国家資格制度の創設を要望いたします。
国家資格制度の必要性:
1. 平成2年度以来、厚生労働省は「臨床心理技術者の国家資格制度のあり方に関する検討」をくり返してきました。その結果が平成13年度の厚生科学研究「臨床心理技術者の資格のあり方に関する研究」報告書としてまとめられ以下の指摘がありました。
1) 保健医療分野における心理臨床業務(心理査定・心理療法・心理相談)は、傷病者を対象に診療の一部を担うものであり、「医行為」に相当する部分が含まれている。
2) 「医行為」にかかわる以上は、その資質の担保はわが国の医療の安全性を守るために規定されている医事法制に則って明確にする必要がある。
3) 「医療保健心理士」の名称独占とし、厚生労働大臣が資格の実施者となり、国家資格とするのが適当である。
4) 医療の最終責任は医師であるから、「医行為」に関わる業務を行う場合には「医師の指示」の下に業務を行うという位置付けになる。
5) この資格を必要とする範囲は保健・医療の分野である。
6) 国家試験の受験資格は、大学において心理学の標準的カリキュラムを修めた後に、下記のいずれかの過程を経て発生する。
① 指定医療、保健機関で3年間の研修を行う。
② 大学院において一定の臨床関連の心理学を修めた後に1年間の実地研修を行う。
2. 医療保健の分野において臨床心理技術者はチームケアに不可欠の職能を持つ人材であります。
3. 厚生労働省の調査によれば、精神科病院の常勤従事者として臨床心理技術者は1,402名在籍しており、診療所、精神保健福祉センター、などの医療機関を含めれば、非常勤勤務者も含めて4,5千人が無資格のまま、働いているのが実態であります。(厚生労働省平成12年6月30日調べ)
4. 言語聴覚士、作業療法士、精神保健福祉士などはすでに国家資格制度のもとに資質が担保されています。また昭和61年公衆衛生審議会の意見書に、臨床心理技術者の資格法化等を明記されて以来、関係団体による要望が繰り返されてまいりました。しかし、臨床心理業務に携わる臨床心理技術者は無資格のままになっております。
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今回の「臨床心理士及び医療心理師法案要綱」は、どうかんがえても上の要望内容から逸脱したものです。推進協議会で、今までにこの見解を変えようという議論は一度もありません。
もし全心協の幹部が、「国家資格化が悲願だからスジを曲げても、賛成しよう」と考えるのなら、上の要望書を撤回して協議会を解散するか、全心協を解散して別の考え方を示してから再出発するのが、世間の常識でしょう。
医療団体をいまさら雇用団体と言い換えて、あたかも日精協が言うことを聞いてくれなかったからこの法案がつぶれたというのは、社会的仁義に反します。
心理職の方には色々な希望や意見があるでしょうが、上のような約束事がまずあったことを知ってください。医療関係団体が、全心協幹部の変節と転向に猛烈に怒っていること、これで分かってもらえますか。
投稿: ichirou | 2005年8月17日 (水) 14時34分
Ichiroさま、貴重な資料の提供をありがとうございます。二郎先生の研究班を踏まえた要望が背景にあるわけですね。この内容だと、たぶん、医療関係者からすると、すんなりと受け入れやすい文言になっていますよね。しかし、あのとき、医療保健心理士案がなぜ失敗したかという反省がないままに、同じ論法を通そうとしたことに、やはり無理があると思います。医療保健心理士の養成機関の問題です。6)①②にあたるところだと思いますが、他のコメディカルが、基本的に、医学教育システムの中で専門教育・研修を行うのに対して、ここでは、従来の心理学教育をベースにおくことを明言しています。となれば、広い意味での心理学の教育や学問研究に携わる関係者や大学設置基準を定める文科省との合意が必要になってくるのですが、ここで、問題が生ずるわけです。現実に、多くの心理学関係者の合意を得ることができません。ここを無視して先に法整備を急ごうとしても通るはずはないと思います。
医療の枠だけでは、心理職の国家資格化は、無理があります。
二郎先生の研究班でも、心理職に広範な領域があることを確認しつつ、研究班の場では、あくまで、精神医療における臨床心理技術者の問題に集約しようとしていたと思いますが、心理職の国家資格化という別の次元での議論が繰り返されて、結局、きちんとした合意に達することができないままに終わっています。
心理職の国家資格化と、精神医療における臨床心理技術者の取り扱いは、別の次元の議論であることを再確認する必要があります。
精神保健福祉法第48条に、精神保健福祉相談員についての規定がありますが、この規定のように、精神医療に必要な範囲で、臨床心理技術者の要件(研修制度、認定)だけ規定すればよいのだろうと思います。
本日の毎日新聞夕刊にも、厚生労働省が、児童相談所における心理司の配置基準を定める方向で検討を始めたことが掲載されています。
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050817k0000e040064000c.html
心理職が心理職として活動する範囲は、精神医療の枠組みを、大きく超えています。おそらく、広範な心理職の国家資格化をすすめる方が、心理職・心理学教育研究機関をひとつに纏まめることができるはずです。今回の動きで、広範資格の可能性も確認されたと思いますので、心理系の各団体は、そのことを踏まえて、過去のしがらみにとらわれず、さらなる議論をより発展的な方向にすすめていくことが大切だと思います。
医療側は、その上で、あくまで、医療において、活動する場合に、最低限、必要な知識・技術を抑えていただくための臨床心理技術者要件を整備すればよいと思います。
また、認定される名称も、従来の法制度の不備を正すことが目的であるなら、特定の心理職を持ち上げるような○○心理師(士)とはせず、国家資格化論議と混同させないためにも、従来どおり、「臨床心理技術者」の呼称のままで、検討するべきであろうと思います。
投稿: ichi-ishi | 2005年8月17日 (水) 17時51分
ichi-ishiさん
何度もコメントありがとうございます。重要なことをおっしゃってくれているので、上の発言ではなく、その前のコメントについてまず記させてください。
この間の流れがますますクリアーになってきました。
>今回の医療心理師法案については、ぎりぎりまで、臨士会に動きを察知されないようにして一気に立法化を図ろうとした意図があるように思います。一つのグループの動きに乗ずれば、他方が、必死になって巻き返しを図ろうとするのは当然のことと思います。
今に始まったことではない、この秘密主義自体に問題があると思います。
私が一番許せないのはこの「秘密主義」です。そして、情報公開のためにこのブログを運営し、情報提供してくださる方々には立場を越えて感謝の気持ちでいっぱいです。得られた情報をもとに、資格や自分の仕事の位置づけをよく考え、態度を決めたいと思うからです。
>医療心理師国家資格制度推進協議会には、医療系の8団体が幹事団体として入っていますが、psymio先生がおっしゃられるように、8団体が本当の意味で幹事でないとすれば、名前を利用されただけということになってしまいます。
その名前に世間が翻弄されたわけですから作戦はある段階までは機能していた。しかし最後に瓦解したということですね。国民の心の問題を扱う資格ですから名ばかりの作戦はいただけません。
>これだけ、長年にわたり、心理職の国家資格化は難航し続けている問題ですので、冷静に考えれば、既存の医療パラダイムでは解決できない問題かもしれません。しかし、これだけ、機運が盛り上がっているのですから、臨床心理士会やその支援団体(自治体病院協会など)も含めて、複数の心理職団体、複数の医学医療系団体が同じテーブルについて、もう一度冷静に話し合いをしていく必要があると思います。
このように言っていただいて私は心より感謝します。医療関係団体の方々が、今回の騒動にあきれて手をひいてしまうのではないか、心理職団体全体を相手にしてくれなくなるのではないかと心配しているのです。策略などの責任を充分明らかにした上で、誠実な本音の話し合いをしていけることを切に願います。
>心理学は、医学とは、全く異なる学問体系です。いたずらに医学モデルに取り込もうとすれば、心理学の学問体系そのものを危うくしてしまう可能性があります。われわれは、医療現場で、心理職に、診断や治療を期待してきたわけではないと思います。彼らの心理学者としての知識やスキルを、あくまで協力者として、お願いしてきたに過ぎません。また、患者さんにも、非医療職であることを、きちんとご説明申し上げた上で、病気と付き合っていく過程に、参考にしたり活用したりしうる有用な一つのツールとして、ロールシャッハテストやカウンセリングという方法があるということをお伝えしてきたと思います。
ichi-ishiさん、医学と心理学の関係の本質を、スマートにかつプラクティカルに語ってくださって感謝いたします。この文面を私は何度も繰り返し読ませていただきました。現場の息づかいが聞こえてくるようです。ichi-ishiさんと一緒に働いている心理士は幸せですね。
>とくに臨床心理学だけに偏ったミクロ心理学では、不十分であるように思います。むしろ、患者さんや家族、患者さんを取り巻く地域社会、医療チームの間に起こる心理的問題、ヒューマンエラーやリスクマネジメントといったマクロ心理学的素養を含めて、医療職だけでは不足しがちな広い視野を持ってサポートしていただければ、より良い協力関係を築くことができると思います。
この点は、臨床心理士の教育のあり方として深く自己点検すべきと思います。学部から臨床心理学ばかり学ぶことはよくないと考えます。学部で心理学を幅広く学び、その上で大学院において臨床心理学を中心に学ぶ、その教育プロセスが大切と思います。
>医療に関わるに当たって、医事法制のコンプライアンスを重視するとすれば、医療が求める最低限度の研修と知識技能の習得を義務付ける必要があることも確かでしょう。
>①心理士自身が決める国家資格化を進めつつ、それと並行して、医療領域での付加研修制度(国家資格+指定)を検討していく。
今後の方向について、貴重なご提案ありがとうございます。このあたりは、新たに書き込んでいただいた発言にてより明確におっしゃられていると思いますので、そちらの方でまたコメントさせてください。
投稿: こころしかく | 2005年8月17日 (水) 18時25分
ichirouさん
率直なご意見どうもありがとうございます。
この「要望書」は何度か目を通してはいたのですが、そのような位置づけであったとは読みとれませんでした。たとえはよくないかもしれませんが、バイブルのようなものですよね。その基本的な約束事がうやむやにされ、交わされた議論(7/8)もなかったかのように扱われたとするならば・・・。
>心理職の方には色々な希望や意見があるでしょうが、上のような約束事がまずあったことを知ってください。医療関係団体が、全心協幹部の変節と転向に猛烈に怒っていること、これで分かってもらえますか。
より分かりたい気持ちから、ひとつご質問してよろしいでしょうか?
コメント中の「要望書」の中に、
「1-2) 「医行為」にかかわる以上は、その資質の担保はわが国の医療の安全性を守るために規定されている医事法制に則って明確にする必要がある」
とありますが、これはいわゆる「保助看法の解除」を意味していると思います。
実は7/5より1ヶ月以上前の段階で、鴨下議員が医療心理師を「保助看法を解除しないが医師の指示におく」と整理をしたのですが、この整理の時点で「約束事」から逸脱していることになりませんか。
この整理は関係者には知られていて、6月中に緊ブロでもさかんに取り上げていました。この有名な整理についても、7/5より前には医療関係団体には何も知らされていなかったということですね。
もしそうだとすると、7/8よりずっと前から「転向」は始まっていたということですが・・・。事実確認として、お怒りの中恐縮ですが、あえて質問させていただきました。
投稿: こころしかく | 2005年8月17日 (水) 20時02分
こころしかくさん
担当の役員ではないので、間違っていたらすいません。
>実は7/5より1ヶ月以上前の段階で、鴨下議員が医療心理師を「保助看法を解除しないが医師の指示におく」と整理をしたのですが、この整理の時点で「約束事」から逸脱していることになりませんか。
当然、最初の約束事から逸脱しています。どこか、7/5より1ヶ月以上前の段階で文章か会議の場でていきょうされたのですか。我々がその時点で知っているのは、臨床心理側が「い師の指示に従う」と突然言い出したこと、それは保助看法の解除を認めたと理解していました。
>この整理は関係者には知られていて、6月中に緊ブロでもさかんに取り上げていました。この有名な整理についても、7/5より前には医療関係団体には何も知らされていなかったということですね。
何も知らされていません。知らされていたら大騒ぎになるでしょう。日精協の声明をよく読んでみてください。「原点に返り、法的にも医師法、保助看法との関係も明確なものとして再考されるべきものと勘案する」とあります。この問題は日精協としては譲れぬ一線です。日精診は診断としての医行為論で論陣を張っていますが、日精協はここが防衛戦です。
日医も同じです。「しろくま通信」での声明を読んでください。ここを曖昧にすれば、訪問看護ステーションでの指示関係が崩壊ししてしまいます。日看出身の清水議員が「この法案は手ぬるい、医師の指示など外せ」と議連総会で叫んでいたのは、心理師法案の是非が今後の医療行為での攻防の代理戦だからです。
>もしそうだとすると、7/8よりずっと前から「転向」は始まっていたということですが・
隠れて転向している人たちまで、面倒を見るほど寛容ではありません。協議会レベルでは、このような転向は全くおくびにもだしていません。転向に気づいたのは7/8以降です。
投稿: ichirou | 2005年8月18日 (木) 02時16分
西島英利議員のサイトの、ここをご覧ください。
http://www.nishijimahidetoshi.net/report/detail.php?RN=173&PG=t
3月31日の記事です。この時点で、「医行為とはせず」と明言されています。
隠しているわけではないと思うのですが・・・。
おそらく、外形上から判断するのが困難であることと、
他領域の心理職を違法にしないためのアクロバットなのだと思います。
保助看法は、本来、看護師や理学療法士のように、
医師のいるところでだけ働く職種のためのものですので、
心理職にそのまま適用するのは無理だと思うのですよね。
また、専門学校3年での養成となりますので、
医療関係団体が期待するよりも養成のレベルが下がってしまいます。
「政治的な」判断としては、そうせざるを得なかった、というところでしょうか。
ただ、医療関係団体の方の多くが、
秘密裏に話を進められたと憤りを感じておられること、
そして、訪問看護ステーションの例を挙げてくださっているように、
「それでは困る」という根拠を示してくださっていることは、
とても重要なご主張・ご提言だと思います。
こういう議論が本来必要だったのでしょうし、
今後なされていくべきなんでしょうね。
投稿: 臨床心理士デスマ | 2005年8月18日 (木) 05時28分
もっとも、法的な関係が「指示」でないからといって、
医師の医学的な見地からの意見を無視して勝手にやるような人は、
ほぼ皆無だと思いますけどね・・・。
どのみち、それによって患者さんに不利益を与えれば、
必要な「連携」をしなかった、ということで、
心理職が処罰の対象になるでしょうし。
また、訪問看護ステーションのように、
国民健康保険によってまかなわれる場合には、「指示」を受けることになると思います。
臨床心理士会が「指示」を受け容れると言っている大きな理由の1つは、
健康保険の対象にしていただきたいということですから。
健康保険がからむところは「指示」になると思います。
投稿: 臨床心理士デスマ | 2005年8月18日 (木) 05時37分
ichirouさんにお伺いしたいのですが、
医療関係団体の主張を容れつつ、
他領域の心理職を違法にしないためには、
どのような法制度のあり方が考えられると、お考えですか?
そういう道がありそうであれば、
そういう方向で事態が進んでいくよう心理職の多くが協力して、
医療関係団体の方たちとも、歩み寄りのお話をしていけると思うのですが・・・。
投稿: 臨床心理士デスマ | 2005年8月18日 (木) 05時42分
> 上のような約束事がまずあったことを知ってください。
> 医療関係団体が、全心協幹部の変節と転向に猛烈に怒っていること、これで分かってもらえますか。
ご意見の内容はともかく、
信義に反すると感じて、お怒りになっている理由は、よく分かります。
投稿: 臨床心理士デスマ | 2005年8月18日 (木) 06時19分
医行為としない件については、西島議員のサイトに限らず、その当時かなり情報が流れていたと思うんですよね。しかも、それ以前に、臨床心理士会側に情報が察知されないよう水面下で準備が進められていた時期が結構長くあったと思います。実際に、その路線が確定したのは、私の推測では昨年の11月頃だろうと思います。遅くとも、今年の1月頃には、その路線で作られた法案の骨子が作られて、それを支持する形で協議会が結成されたのではなかったのでしょうか。
ですから、「7月8日まで知らなかった」なんていうお話を聞くと、にわかには信じがたいのですが、しかし、医療関係団体の方と思われる方々のお怒りの声をお聞きすると、うそをついているようには思えません。
外野の人間が3月に入手した情報を、協議会関係者は1月頃には入手していたはずなのに、7月8日まで知らなかった・・・??? ということになりますね。そんなことがあり得るのでしょうか?
知っていれば推進しない内容の法案骨子を、知らないままに推進し支持していた、、、というお話なのですね。
投稿: tupon | 2005年8月19日 (金) 01時54分
いろんな情報を読んで考えてみましたが、医療関係団体の行動には一貫性があるというふうに思いました。以下は私の個人的見解です。
一般論として、明文化していようがいまいが、組織は自分の持つ勢力を維持し、拡大しようとします。
さて医療職とは異なる心理職というものの存在を認めず、医師の指示の元での医療心理師のみをつくることができたら、まず医師の団体の権力を維持することができ、また医師の団体の勢力拡大につながります。それは、心理活動が医療外での活動が広がっていますので、その心理の活動がもとめられるに伴い、指示を出す医師の職域が、教育や福祉、産業などに拡大できるからです。(月に1回パートで出かけていけばよいというレベルから常勤職の獲得まで)
一人一人の医師はいい人たちとしても、集団になるとまず、組織の保持・拡大に働くということでしょう。だからこそ、指示から離れた職域で自由に働ける臨床心理士法案がくっついたとたんに、手のひらを返したように反対をし始めたものだと思います。逆言うと、反対声明を出さないと、その組織の存在意義が失われるとも言えるかもしれません。
教員ではない心理の専門家を学校にというように、医療現場においても医師ではない心理の専門家が必要なのだという
ことを、国会議員にまでいたる多くの人たちに納得してもらえるような活動と声が必要だと思います。
投稿: オーエン | 2005年8月23日 (火) 05時02分
オーエンさん
コメントありがとうございます。いろんなところで触れている方もいますが、「医行為ではないが医師の指示あり」という方法で医療心理師を位置づけるという考えに賛成した医療関係者もたぶんいたのではないかと思います(一部)。オーエとンさんの考えるように、医師の指示の範囲が拡大することで影響力が広がるのではないかと期待し賛成したということです。
もちろん、psymioさんはじめ医師個人はそう考えていないとしても、組織の影響力拡大の考え方がどこかで出てしまうということですよね。その結果悪いことではないだろう安心してしまい、医療関係者はあいまいなまま「医行為でない」ことを見逃してしまったのかもしれません。
しかし、この「医行為ではない医師の指示」論であれば、臨床心理士側にとって「医師の指示」を受け入れやすいです。そして実際臨床心理士側は「医師の指示」を受け入れ、そのために医療分野への参入を認めることにつながってしまった。それが、医療側の大きな誤算だったのかもしれません。これもどなたかが書いていることですが・・・。
医療にふりまわされない心理学的介入の独自性の確認が重要ですね。
投稿: こころしかく | 2005年8月24日 (水) 23時50分