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2005年8月に作成された記事

2005年8月28日 (日)

全心協総会の開催

本日、予定通り、全心協の総会とその後の「説明会」が開催されたようですね。

総会自体は30分程度で終了し、その後15:30過ぎから「説明会」だったとのこと。

参加者は30名程度・・・。

いろいろと議論があったようですが、その内容は、「検討委員会」他のブログで公開されるのではないかと思います。まだ、他ブログでのエントリーがないようなので、もし寝る前に報告したいという方がいらっしゃれば、こちらに感想などをどうぞ。

内容は伝聞なので正確にはわからないのですが、「医療心理師」資格化を目指していこうという方向を確認したようですが、医療団体との関係修復をどうするかなど、明確な方針は打ち出しにくい感じだったようです。幹部の報告によると、FAXなどで医療団体にはこれまでにも連絡はきちんとしていたということらしい・・・(保助看法解除しない件などの連絡ということと思いますが)。

話題となった「公開質問状」については、話題にでなかったのかな・・・。

全心協の方向性、難しい局面ですね。

2005年8月21日 (日)

「医行為」と心理職国家資格 : 建設的議論にむけて

「医行為」をめぐって激しい議論がかわされています。すでに法案要綱骨子に対する医療関係団体の反対声明にあるように、心理職国家資格は「医行為」で「保助看法解除」が前提との主張があります。

デスマさん>保助看法の一部解除で国家資格化すれば、医師の先生方からみれば整合性があってすっきりするとは思いますが、(医療現場以外で働く心理士)数千人をいないことにして法制化するのは、それはそれで困難が生じると思うんですよ。

何とか並び立つ方法が無いものかと思うんですが・・・。

「保助看法の一部解除」問題は長年の難問で、心理界が乗り越えられず分裂した歴史があるため、「並び立つ」アイデアは本当にほしいところです。

Psymioさん>一つの提案が日精協の「修正要求」ですが、これでは臨床心理士の方々は納得されないでしょう。やはり、距離は依然として遠いのです。残念ですが・・・対立してきた心理職の方々がまず一同に会して、忌憚ない意見交換するのが最も大切なことではないでしょうか。

心理職の対立の原因のひとつが「保助看法の一部解除」問題なので、この点については後の発言でpsymioさんも気にしておられます。Psymioさん(そしてichirouさん)の精力的なご発言で、この間の事情が本当にみえてきて、感謝です。

つなでさんしかし、状況はもう変化しています。心理職当事者がひとつのテーブルにつく方法について、何かいいアイディアのある方は、ぜひ教えてください。心理士会幹部で、どなたか話し合いに応じてくださる方々はないのでしょうか。第3者の仲介が必要というのなら、どのような方々にそれを依頼するのがいいでしょうか。

具体的な話し合いの場を考えていかないといけませんね。つなでさんの全心協と臨床心理士側を「つなぐ」立場はとても貴重と思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

デスマさん>医療領域に関しては、利害の対立は少ないと思います。

問題の焦点は、「他領域の心理職をどう処遇するか」という点であり、国家資格化「問題」の当事者は、医療領域ではなく、他領域の心理職だと、私は思います。

今回の議連の議員の動きをみても分かるように、「医療領域だけ」の国家資格化、というのは、それはそれで難しいと思います。文教系の議員だって、多数いるわけですし、学部卒の医療心理師が国家資格になれるのに、これまで活動してきた臨床心理士はそのまま、というのは、第三者的には、直観的におかしいわけです。

医療関係団体の方々にも、「医療領域だけの国家資格化なら認める」ということではなく、
そこの点では、妥協していただきたいと思う次第です。

医療領域を国家資格化するなら、他領域も国家資格化するのを前提として、「どういう連携のあり方が望ましいか」という点でのご意見、ご主張は、当然あってしかるべきだとは思いますし、
その点で、すり合わせが必要だとは思います。

私もデスマさんの意見に深く同意します。「医療のみの国家資格化」は、心理職に対してのみではなく、国民に対する利益にもならないと思います。

Ichi-ishiさんさて、これに対し、原案の臨床心理士法案は、医療法とは、全く別の資格法案です。横断的資格とするために、法制局もまったく異なる視点で作成しています。医療側からすると全く想定外のものという感じだと思います。この法案では、当然ながら、医療資格法の基本要件とはまったく異なるので、医行為とされる行為に関わることはできません。もっとも、この法案のような心理職としての横断的資格を先に作り、追って(または併行して)医療領域について、医療領域に特化した医療資格を作って行ってもよいのかもしれません。

まずは、心理職が、ひとつにまとまり、心理職独自の明確な意思を構想することが第一です。その上で、医療への整合性を検討していくのが適切なのではないかと思います。

Ichi-ishiさん> つなでさん
全心協と臨床心理士会が、きちんと話し合っていけるようになるよう、私も知人に臨床心理士会幹部がおりますので、私なりにも、努力してみます。どこまでできるかはわかりませんが、他のみなさんも、みんなで力を合わせて頑張っていきましょう。

Ichi-ishiさん> Psymioさん、ichirouさん
今は、まだ心理職がまとまっていくために時間が必要だと思います。しかし、医療における心理職の役割はきわめて重要であることに変わりはないと思います。推進協議会から離脱されたとしても、議論をあきらめず、長い目で見守っていただきたいと思います。われわれ医療職からすれば、お隣のことではありますが、相互の協力関係は、互いにとって不可欠のことであり、ユーザーのためにも重要であると思いますので。

Ichi-ishiさんは、この間の議論で丁寧な分析や論点の整理を行ってくれるとても貴重な存在です。心理職の独自性を充分に理解してくれていて非常に心強いです。心理職のことを理解してくれていると、自然な形で「心理職としての横断的資格を先に作り、追って(または併行して)医療領域について、医療領域に特化した医療資格を作って行ってもよいのかもしれません」と提案してくれるのだなと心強く思います。もちろん横断的資格に対しては、psymioさんが下に述べるような「心理行為の外延」などの厳密な議論が重要と理解しています。

Psymioさん医療心理師法案は「医療の普及及び向上に寄与することを目的とすること」、臨床心理士及び医療心理師法案要綱をでは、総則の目的は「国民の心の健康の確保に寄与すること」です。これが異なるだけで、保助看法の位置づけが本質的に異なります。また、対象を二分したことも大きな問題となり保助看法を改めて持ち出さざるを得なくなります。

両議連が秘密裏に交渉を続け、7/5に突如新法案を公開。その場に医療関係団体を呼ばず、事前に根回しもしなかったのは、必ずそのことで大きな問題が出ると認識していたからでしょう。ですから、大きな反対のないうちに、大慌ての議員立法で一点突破を図ったと見るべきです。

法案に横断的資格を入れ込むことで、心理行為の外延の規定が必ず必要になってきます。アクロバットな「保助看法解除もどき」では駄目だということです。デマスさんには腹立たしいかもしれませんが、日精診見解をもう一度その視点で読み返してみて下さい。臨床心理士の方々には承服できぬ論もあるのは承知しています。

私は臨床心理士及び医療心理師法案要綱の「「国民の心の健康の確保に寄与すること」がとても気に入っています。個別の領域を先行させずに、この方向で横断的資格を議論し問題点を厳しく吟味し、同時並行して医療との関係を考えていくということが建設的と思います。

デスマさん>医行為との関連について、もう少し緻密な議論があってよいかな、という点では、十分に理解できます。

灰色のたぬきさん>今回の議論においてpsymioさんやich-ishiさんのように心理職への理解のある方が多くいらっしゃることを考えると、根深いながらもつまらない心理職内の感情的対立を廃して、そして医療関係団体の理解の得られる内容であれば国家資格化は不可能ではないとの印象を持ちました。
今後は時間をかけて、内容を公開できるような、整合性のある議論を期待したいと思います。

そして、今回の法案から感じたことは、新たな資格を作るに当たっては、今までの前例に拘らない新しい視点での議論が必要なのではないかともいます。(中略)

なぜ医療関係団体の方は「保助看法の一部解除」に拘るのでしょうか?

歴史は繰り返す。心理関係者がひとつのテーブルで話し合うと、必ず「保助看法の一部解除」問題をめぐって立場がわかれ、分裂しかねないのですよね。そして、医療関係団体に話を持ちかけ、その外圧を利用するグループが出てきかねない。「保助看法の一部解除」は本当に鬼門です。

Psymioさん> この問題の核心部分については、ichi-ishiさんが詳しく分析されています。医療心理師法案は「医療の普及及び向上に寄与することを目的とする」→臨床心理士及び医療心理師法案要綱は「国民の心の健康の確保に寄与すること」と大きく法の主旨(目的)が変わり、対象が横断的なものになれば、医行為と心理学的行為の範囲を明確にしておかねば、様々な領域で大きな混乱が生じると危惧しています。
このことに警鐘を鳴らそうとすれば、法的根拠は現状では「保助看法解除」論しかないとご理解下さい。新たな枠組みができれば、もっと建設的な議論ができるでしょう。
確かに「保助看法」は遠隔地医療など時代の要請に応じられなくなっている部分はあるのは承知しています。しかし、依然として生きているのです。PSW法は福祉職、そして医療以外の行為は専門性として保助看法は関係なし。訪問看護は「傷病者の療養の世話」は「業」であり、医療的行為については指示書を要します

psymioさんの意見をよく読むと、横断的資格について反対ではあるが検討の余地はあるとも読めますが、本音はいかがなのでしょう。心理職は、医療によい意味で貢献したいと思うし、現場の医師にとって役立つ存在でありたいと思うし、また医療以外の幅広い分野でニーズにこたえていきたいと素朴に考えているのです。

 

管理栄養士も保助看法の解除なしながら、医師の指示のもとの栄養指導で医療に参加し診療報酬もありますね。管理栄養士は医療以外のさまざまな分野で活躍し、広く国民の健康のために貢献し、国も国家資格としてその役割を定義し人材の育成を進めていますね。こちらも心理職の「新たな枠組み」を考える上で参考になるかなと思います。

 

これからの建設的議論について、こちらにもコメントをお願いします。

「医療関係団体は7/5まで知らなかった?」新緑のミステリーをめぐって

「医療心理師の業務は医行為とせず」について、医療関係団体は7/5まで知らなかった(知らされなかった)ことをめぐって、さまざまな議論がなされています。

 

Ichirouさん>、医療心理師推進協議会の中で、5月以前にそんな話(註:医行為としないこと)が確認されて、医療心理師側から議連に提案があったとすれば、その後の3団体、そして日医の反対声明の全てで、医行為との関係で問題(学会は直接そのことには触れていませんが・・)としているのは、そのような話がこの3団体には全く伝ってないからだと思えます。

実際の事実としては、3/31西島議員HPにあるように、「保助看法は解除しない」ことが春には今回の国家資格の性格づけられています。コメントでも関連情報が寄せられています。

デスマさん>おそらく、議連の議員さんや衆議院法制局としては、保助看法の一部解除では、
  ・最低ラインが専門学校3年での養成になる
  ・医行為かどうかの外形上での判断は困難
  ・看護師の業務とのバッティング
  ・他領域の心理職が違法になる
等々といった不都合が起こることを勘案しつつ、しかし、医師の側からみれば「保助看法の一部解除」の場合とあまり変わらずに使える「保助看法もどき」の法制度にしたのだと思います。実際、医療心理師のみであれば、「国家資格をもっている心理職は」疾病者に主治医のあるときには、医師の指示に従うわけですから。そこに、臨床心理士会が相乗りしてきたことによって、もともとの医療心理師ともども保助看法の一部解除でないことが鮮明化され、そこで医療関係団体の方々がびっくりして反対した、というのが、実際のところではないかと思います。

灰色のたぬきさん>ichi-ishiさん、3.31の医療心理師法案要綱での医師の指示については、4月の段階で私はとある機会で全心協の上層部の方より説明を聞く機会に恵まれました。そこでこの法案の画期的なところとして、保助看法を解除せず、「主治医がいる場合は医師の指示」とすることで、整合性を保ち、医行為についてはあえて言及しないことで今までの問題をパスするとの話を聞きました。またこの法案は法制局で製作されたとも聞いております(まあ議員立法ならば当然なのでしょうが)。
それが公の場であったことを考えると、決して隠しているとは思えませんし、psymioさんの以前の話から察すると私も当然知っていたことと考えていますが誤解なのでしょうか?

つなでさん>上記「医行為はずし」の話は、4月の決起集会で全心協会長が述べていた(公共の場での発言なのでネットに書いていいのだと思いますが)と記憶しています。その案について最初に聞いたのは、去年の秋だったと記憶しています。まちがっていたらすみません。3.31に法案要綱が議連で承認されていますので、当然、推進協議会の諸団体の中では意見が一致したものと思っていましたが、違うのでしょうか。

それなのに、医療関係団体が知ったのは7月。4、5、6月の新緑の季節はどこにいったのでしょうか?この「新緑のミステリー」について、緊ブロのコメント欄で活発な検討がされてるので、ここで一部紹介します。

Bxq2uwさん>第1の仮説は、かなり荒唐無稽なものですが、推進協議会に参加した医療関係団体の方々が、実は「医行為」の問題については完全には理解していなくて、法案骨子の提案者が、別に医行為としないことを隠して説明した訳ではないのに、医師の指示という文言があることだけで勝手に保助看法を解除するものだと解釈して、ずっとそのままそう思いこんでいた、というもの。
第2の仮説は、これも考えにくいのですが、全心協と、そしてそこと連携した議員が、最初から意図的に医療関係団体を騙し続けていたというもの。
第3の仮説は、医行為としない、保助看法を解除しないということを説明も受け、了解もしていたが、それは、新たにできる医療心理師の団体を全心協が牛耳ること、全心協は将来に渡って関係医療団体に忠誠を誓うことという密約の上に成り立っていた。ところが、一連の流れの中で、全心協に対する医療関係団体の信頼感が崩れ、従って将来に渡って忠誠を誓うという件も信用されなくなったために、医療関係団体としては、一度はした了解を撤回したというもの。

Bxq2uwさん>前に書いた3つの仮説のうちの3番目の可能性が一番高いんだろうと思います。灰色のたぬきさんがご自身のブログに書いていた疑問(臨床心理士が相乗りしたら、それ以前に合意していたことまで撤回してしまった)は、これで説明が付くように思います。

 

Bxq2uwさん、情報がない状況で、我々は仮説を立てて検証していかざるを得ないのですが、仮説提示をありがとうございます。仮説3は「密約説」ですね。もし全心協と医療関係団体が充分なコミュニケーションを取れていれば、仮説1,2はあり得ないわけで、仮説3の可能性は高まります。

Ichi-ishiさん>bxq2uwさんの可能性の1に近いのかもしれませんが、誰にも悪気もなく、誰も考えを途中で変更したわけでもなく、それぞれの立場の人が、それぞれの視点で一所懸命に考えてきたからこその行き違いであると思います。(中略)

やはり、医療関係団体は、医療心理師法案は、当然のように、保助看法解除による医療職としての法案要綱であったと認識していたのではないかと思います。
ブログに書かれた説明、西島議員のHP、全心協幹部の方、3月31日に議員さんの間で何が話し合われたかをご存知の方には意外に思われるかもしれませんが、医療職の立場にある人間からみれば、この法案要綱からは「保助看法解除ではない」と理解するのは困難です。普通にみれば、保助看法解除による医療職としての法案要綱と受け止めるのが自然です。たぶん法制局の方もそのおつもりで作られたものと思います。(中略)

さて、これに対し、原案の臨床心理士法案は、医療法とは、全く別の資格法案です。横断的資格とするために、法制局もまったく異なる視点で作成しています。医療側からすると全く想定外のものという感じだと思います。この法案では、当然ながら、医療資格法の基本要件とはまったく異なるので、医行為とされる行為に関わることはできません。もっとも、この法案のような心理職としての横断的資格を先に作り、追って(または併行して)医療領域について、医療領域に特化した医療資格を作って行ってもよいのかもしれません。

Ichi-ishiさんは、bxq2uwさんの仮説1が実際には可能性が高いのではないかということを、法案内容の丁寧な検討を基に論じています。なるほど、医療心理師法案は、医療法としての外見を持っていたため、「医行為としない」に気づかなかったというご意見、その可能性も充分ありえるなと感じます。特に、団体の役員ではない一般の医療関係者にとっては、そんな感じだったのではと納得できます。それでは、全心協と当然情報を蜜に共有する必要があった方の立場では、どう感じているのか・・。

Psimioさん>両議連が秘密裏に交渉を続け、7/5に突如新法案を公開。その場に医療関係団体を呼ばず、事前に根回しもしなかったのは、必ずそのことで大きな問題が出ると認識していたからでしょう。ですから、大きな反対のないうちに、大慌ての議員立法で一点突破を図ったと見るべきです。(中略)

bxq2uwさんの可能性について言えば、1と2の間と言うことになるでしょうか。3に医療団体への「忠誠」と言う表現がありましたが、そんな気持ちは更々医療団体にはないでしょう。あくまで心理職の念願への支援という立場が基本です。

Psimioさんは、医療関係団体の関係者として医療心理師推進協にかかわっていた方と存じますが、関係者が早く教えてくれなかったことへの不信感をお持ちになっている。その意味で、1と2の間と感じているようです。

Bxq2uwさん>医師の方から、私の3つの仮説のうち、「1に近い」「1と2の間」というご意見をいただき、正直ビックリしています。というのは、私自身は、おそらく3だろうと思っておりましたので。
これは、かなり重大なことになります。と申しますのは、医行為としない、保助看法を解除しないという路線は、私の推測では昨年の11月に決まり、それを元にそれ以降の骨子なり要望書なりが作られていると思うからです。どなたか去年の秋に聞いたという方もいらっしゃいましたよね。
ところが、1あるいは2ということになりますと、最初からその点を誤解している(理解不足か騙されたかの違いだけ)わけですから、そうだとすると医療関係団体の方がおっしゃるように3月31日以前の状態にリセットするという話ではなく、去年の11月以前の段階にリセットしなければならないはずです。

 

Psymioさん> 立てられた3つの仮説のうち、少なくとも3ではないということです。心理職の方々の間では定説あるいは既知の事となっていても、医療関係団体の中では、従来どおりの方針と理解されていた、あるいは甘い理解もしくは誤解が続いていたということになります。
全心協のHPには、医行為と心理学的行為の関係についての過去の要望書や論点の整理は掲載されていますが、大きな「路線転換」について明示された解説はありません。公開質問状の「回答」で、何月何日にこう言ったじゃないですか!と言うような反論があればスッキリするのですが・・・7/5新法案提示後に、大きな路線変更について明確な提示と解説があれば、このような混乱は生じなかったと思います。7/8協議会総会では、全心協幹部の方々は「この法案には多くの問題がある、しかしこの機会を逃したら国家資格化はできなくなる」の一点張りで、それ以上の論議はありませんでした。単なるボタンの掛け違いだけなのでしょうか?
ご指摘のように、国家資格化について厳密に議論しようとすれば、昨年11月以前にリセットしないと再び事実関係を巡る不毛な論議になるでしょう。しかし、このブログや他の場でも十分に分かり合える信頼関係と議論ができています。そう悲観することはないと思います。

みなさん、さまざまなコメントありがとうございます。密室のこと、関係者の思惑、うわさなど交錯するなか、いろいろと情報を検討できてありがたいです。もちろん情報にはうわさもあるのですが、それは「仮説」として冷静に検討していければと思います。

私の考えでは、1,2,3の混合です(ちょっとずるいかな)。

「医行為としない」アイデアは鴨下議員が出したと聞いています(官僚とともに検討したとするのが自然ですが)。それらの情報は当然全心協幹部にも伝わり、内密の話と言うことで医療関係団体にも当然情報提供されたでしょう。また官僚側から医療関係団体に根回しがあってもよいと思います。しかし、内密な情報ですから、正式に内部で検討される段階とはならなかったと考えられます。もちろん、公式の場で「医行為としない」という発言がなされ、心理関係者には大問題として大きな議論となっていたのですが、一部の方をのぞいて多くの医療関係者は見逃してしまったということでしょうか。オフレコと言いながらうわさが関係者に広がりどのような反応があるかをみる、これは官僚や議員の常套手段でしょう。しかし、不幸にも医療関係者の大部分には本当にオフレコで伏せられてしまったという感じでしょうか?これは仮説1に近いですね。

しかし、少なくとも全心協や医療心理師推進協関係者にとっては、推進協結成のバイブルである「推進協要望書」からはずれる訳ですから、正式に医療関係団体に根回しする必要があった。しかし、その根回しを意図的にぼかした可能性はあるでしょう。そのぼかしの姿勢が、推進協会長の論点のずれたまとめ(緊ブロのエントリー参照)に端的に表れていると思います。彼にとって「医行為」問題の深刻さはピンとこなかった。これは、「意図的」ではないとしても、結果として「未必の故意」と言われてもしかたがない。これは仮説2に近いですね。

そして、ぼかしたとしても根回しはあったとするならば、その中で全心協側としては、「医行為としない」ことについて黙認するようなサインを医療関係団体から読み取ったのではないでしょうか(というか、そう勘違いした)。そしてそのかわりといっては何だけれど、医療関係団体に気を使う姿勢はみせ続ける必要がでてきた可能性があります。「密約」ではないとしても全心協側に医療関係団体の顔色をうかがう行動は感じ取れます。カリキュラムに大幅に医療関係科目を入れようとするなどです。これは仮説3に近いでしょうけれど、医療関係の方にはそのような顔色をうかがう行動があったことも及び知らぬことかもしれません。

あまり詮索するのもよくないですし、今後どう進めていくか建設的な議論も始まっているのですが、建設的な議論をするためにも過去の検証も必要と考えます。過去の検証も信頼関係作りにとって重要と思うからです。Psymioさんの「このブログや他の場でも十分に分かり合える信頼関係と議論ができています。そう悲観することはないと思います」という発言にはとても救われます。

 

このエントリーのコメントには、これまでの経緯の確認や検証などを主にお寄せいただければ幸いです。

2005年8月17日 (水)

心理職資格と医療との関係 -医療関係者のコメントから-

医療関係の方々からの「医療心理師」推進協(全心協)に対する猛烈な怒り表明の中で、次のような意見をいただいています。

psymioさん>しかし、善意であっても暴走してしまうことは往々にしてあります。7/8総会であれほど議論のあった問題ですから、その後の展開は予想できたはずです。意思疎通を密にして、公開討論で物事を進めていればこんな結果に終わらなかったと思います。医療関係団体は、全心協が主体性を発揮して、この議論を纏めて、議連の方々に伝えることを20日までずっと待っていました。しかし、別の大きな力が働いたのでしょう。法案上程不可避となって、断腸の思いで行動を開始したのです。善意の暴走、ボタンの掛け違い、秘密主義、それが13年の悲願を彼岸のものにしてしまったのかもしれません。

今からでも遅くはないのです。3/31以前の状態にリセットして、医療心理師、臨床心理士の国家資格を目指す方々がご自分の言葉で語り合い、叡知を絞って国家資格を目指す。それが残された最後の手段だと思います。姑息な戦術など真っ平ごめんです

「姑息な戦術」をしたことへの怒りですね。そして3/31以前の状態に議論をリセットすることを求めています。

これに関連して、ichirouさんからもコメントをいただきました。

ichirouさん>今回の「臨床心理士及び医療心理師法案要綱」は、どうかんがえても上の要望内容から逸脱したものです。推進協議会で、今までにこの見解を変えようという議論は一度もありません。

もし全心協の幹部が、「国家資格化が悲願だからスジを曲げても、賛成しよう」と考えるのなら、上の要望書を撤回して協議会を解散するか、全心協を解散して別の考え方を示してから再出発するのが、世間の常識でしょう。

医療団体をいまさら雇用団体と言い換えて、あたかも日精協が言うことを聞いてくれなかったからこの法案がつぶれたというのは、社会的仁義に反します。

文中にある「上の要望内容」とは、「医療心理師の国家資格制度創設に関する要望書」のことで、全心協ホームページ本ブログコメント欄でも確認できます。psymioさんのいう3/31以前というのは、この要望書での合意をさすと考えられます。医療関係団体がこの要望書のもとに集まった。しかし、この要望書そのものの議論が全くなかったことについて、彼らが強い不信感をいだいていることがわかります。

その不信感に対する説明責任は、医療心理師推進協の人たちにあるでしょう。そこで話を別な重要なところに進めたいと思います。この要望書に関して、ichi-ishiさんから以下のようなコメントをいただいています。明解な表現でわかりやすいので、ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。

ichi-ishiさん>(上記の要望書に関して)二郎先生の研究班を踏まえた要望が背景にあるわけですね。この内容だと、たぶん、医療関係者からすると、すんなりと受け入れやすい文言になっていますよね。しかし、あのとき、医療保健心理士案がなぜ失敗したかという反省がないままに、同じ論法を通そうとしたことに、やはり無理があると思います。医療保健心理士の養成機関の問題です。6)①②にあたるところだと思いますが、他のコメディカルが、基本的に、医学教育システムの中で専門教育・研修を行うのに対して、ここでは、従来の心理学教育をベースにおくことを明言しています。となれば、広い意味での心理学の教育や学問研究に携わる関係者や大学設置基準を定める文科省との合意が必要になってくるのですが、ここで、問題が生ずるわけです。現実に、多くの心理学関係者の合意を得ることができません。ここを無視して先に法整備を急ごうとしても通るはずはないと思います。

医療の枠だけでは、心理職の国家資格化は、無理があります。
二郎先生の研究班でも、心理職に広範な領域があることを確認しつつ、研究班の場では、あくまで、精神医療における臨床心理技術者の問題に集約しようとしていたと思いますが、心理職の国家資格化という別の次元での議論が繰り返されて、結局、きちんとした合意に達することができないままに終わっています。

ここでいう「二郎先生の研究班」とは、鈴木二郎先生がまとめた「厚生科学研究 平成11-13年度 臨床心理技術者の資格のあり方に関する研究」のことですね。今回の「医療心理師要望書」の土台になったものなので、ぜひご覧ください。

この研究班の結論を挙げるならば、「医療・保健限定資格」「名称は医療保健心理士」「心身の障害や疾病を有する人への臨床心理業務は医行為に含まれる(つまり保助看法の解除が必要)」「医療・保健施設においては、医師の指示に従う」ということになります。「医療心理師創設の要望書」がこの研究班の結論に基づいていることがよくわかります。

これに対して、日本臨床心理士会から、反対の立場からの「意見書」が出ています。まだ読まれていない方は、これもあわせて読まれるとよいでしょう。

ichi-ishiさんは、「医療保健心理士」の国家資格化の失敗について、医療資格を心理学教育ベースで作ろうとしたことの無理、を理由のひとつに挙げています。私も強く同感します。心理学教育は、医療とはパラダイムが異なりますから。

そもそも鈴木研究班は、その報告書の中で述べられているように、

「本研究班は、厚生省(現在厚生労働省)の委託によって、組織された事情がある。したがって横断的な広範な国家資格化は、本研究班の検討範囲外と言うべきである」

と述べ、厚生労働省の枠組みを離れませんと、初めから「横断的な広範な国家資格」は議論の対象からはずしています。でもこれはある意味誠実な態度でしょう。「広範な国家資格」を医療の枠組みで議論する無理を排したわけですから。

これに対して、今回提案された「臨床心理士法案」では、臨床心理士が主務大臣(文部科学大臣及び厚生労働大臣)の共管とすることが示されました(少なくともそれが可能であることを示した)。この段階で、心理職の国家資格議論は新たな段階をむかえたと思います。すなわち、1省庁のものではなく、2つの省を横断するものとしても議論されるようになったわけです。この点では「鈴木研究班」の枠組みを越えたと考えてよいでしょう。

医療関係団体の方々が、「鈴木研究班」報告や「要望書」を大事にされていることは、充分に伝わってきました。そこから議論を進める必要性も改めて確認し、誠実に臨みたいと考えます。また一方で、ichi-ishiさんが述べている次の言葉も私は深くかみしめたいと思います。

ichi-ishiさん>心理職が心理職として活動する範囲は、精神医療の枠組みを、大きく超えています。おそらく、広範な心理職の国家資格化をすすめる方が、心理職・心理学教育研究機関をひとつに纏まめることができるはずです。今回の動きで、広範資格の可能性も確認されたと思いますので、心理系の各団体は、そのことを踏まえて、過去のしがらみにとらわれず、さらなる議論をより発展的な方向にすすめていくことが大切だと思います。

2005年8月15日 (月)

全心協会長の声明とその反論コメント

全心協会長名で、会員各位への呼びかけ文書が出ていますね(全心協ホームページ内)。

特に興味深いのは、7/8の医療心理師推進協の説明会の件です。以下に引用します。

7月8日には、この間の経過と法案要綱の説明会が推進協議会の主催で、21団体の代表の参加のもとに開催されました。事務局長からの経過報告と骨子の説明を受け、各団体、学会の意見交換を行い、推進協議会として「臨床心理士及び医療心理師法案要綱骨子」を最終的にどのように受け止めるかが確認されました。

 
 要綱骨子の内容から様々な疑問や問題点が出されましたが、その中心は臨床心理士法案に関する内容です。「なぜ臨床心理士が医療領域にまで登場してきたのか」「医療領域に2つの資格ができると利用者が混乱する」「医療心理師との実務領域の区別が必要である」などの意見が強調されました。しかし、こうした疑問や問題点は残るものの、現段階で修正を加えることは法案そのものの成立を困難にすることが予想されると判断され、まずは法案成立を最優先課題とすることが確認されました。」

ところが、灰色のたぬきの戯言さんブログのpsymioさんの書き込みでは、7/8のこの会長のまとめに対して、推進協に参加した医療関係者として激しいコメントが書かれています。長いですが、この間の経緯がよくつかめますので、途中まで引用させてください。

「本日、「医療心理師国家資格制度推進協議会」会長名で文章が届きました。内容には同意しかねる部分が多く、もう関わるのもコリゴリというものです。

文章では、7/5にオブザーバー出席を求められて、初めて法案要綱骨子を知った。この骨子には3/3医療心理師法案の基本は維持されいる、しかしなじまない部分もあるので、戸惑いながら7/8総会を開催した。とあります。

162通常国会での成立を目指してきた(?!)が、郵政問題による解散に直面し、今後の見通しは選挙以降に持ち越されれる結果となった。・・・上程を断念したのは、郵政以前なのですがここでは全く触れられていません。臨床心理士会と同じトーンです。

法案要綱骨子の扱いについて、関係の団体から「慎重に再検討を求める意見」をいただく一方で、「まず資格法の早期実現を望む意見」もいただいております。(中略)当会顧問の方々とご相談いたしました結果、議員連盟の先生方が永田町に戻ってこられ(!!)活動を再開される9月下旬までは静観せざる得ない状況であると判断いたしました。・・・(まるで他人事ですね。議連の先生方が戻って来る前に、協議会での意見を纏める責任が会長にはあると思いますが)

7/8総会概要(議事録)が添付されています。意見交換の欄では、各団体の意見は大筋で正確ですが、「まとめ」が事実に反します。というより、こんな纏めで協議会が終わるわけがないと思われます。何人かの方に確認しましたが、皆「そんな纏めであるはずがない」との事でした。

まとめ:今回提起された法案要綱骨子についてその経緯が説明され、要綱骨子の修正は殆ど困難な状況であることが示された。しかし、疑問点があることは事実である。

推進協議会としては、このまま資格化がされなかった場合に、次の機会はないという認識も一方であることを憂慮して、資格化を優先させる方向を維持し、問題提起は雇用者(医療施設責任者)の団体などの動きを見守る事にした。(以上おわり)

この「まとめ」の内容は、意見交換での辻会長の意見そのものです。総会では日精協の修正要求を中心に、どうすべきかが話しあわれました。「雇用者(医療施設責任者)の団体」とは、日精協のことを指すのでしょうか?となると、日精協、日精診などをふくむ協議会としては、資格化優先(法案賛成)、しかし日精協や日精診などの団体は修正意見を勝手に出してね、それを見守るからね・・・全心協のまとめなら分かりますが、協議会がこの結論で纏まるわけがないでしょう。

7/8総会の最後の結論は「日精協案の修正を前提として、法案推進を目指す」と、締めくくられました。今日の文(7/11付け)は、これを否定し、法案要綱は7/5当日まで知らなかった、反対意見も賛成意見もある、でも法案は推進する、9月下旬まで静観してくれ・・・こんな文はいたずらに対立を煽るだけです。政治的にだけ立ち回るのは止めて頂きたい、協議会の名を騙って引き回すのも止めて頂きたい。怒りを超えて、呆れ果てています。

意見交換の全意見をここには書くスペースがありません。7/8総会の意見交換では、全心協も日精協の指摘に同感と表明。骨子のままで行くしかないと表明(法案をこのまま推進)としたのは、総合病院・病院地域学会・全自治病協(3団体を同じ方が兼務)、小児科学会、辻会長、廣瀬顧問の4名のみです。」「(上記ホームページに)、全心協会長のメッセージが掲載されています。協議会会長の文より、正直な心情を吐露されており評価できます。しかし、(まずは法案成立を最優先課題とすることが確認されました)は、やはり事実誤認です。これでは、協議会が法案要綱を修正なしにそのまま推進することを承認したことになります。

日精診、日精協は雇用団体として見解を出したのではありません。そんな「特権」があるわけがありません。(修正を前提として法案成立を推進する)という協議会総会の確認に基づき、それぞれの立場から意見を、協議会の一員として提出しました。現在でも、協議会は修正無しの法案推進という立場なのでしょうか。だとすれば、医療関係3団体は抜けねばならなくなります。9月下旬まで静観ではなく、総会を早々に開催しなくてはならないのではないでしょうか。」 (続く)

えー、という感じです。この文面のみ読むと、法案骨子が姿をみせた後の7/8の医療心理師推進協の話し合いで大きな調整ミスが起きたということですね。さらに、内部の亀裂を見ぬふりをして9月まで静観を、ということですか?

 

psymioさん、情報提供どうもありがとうございます。psymioさんの情報ソースしかないので「調整ミス」と断言できないかもしれませんが、もし本当であればこれまでの話がよりすっきりとします。このあたりについて、他に事情をご存知の方のコメントもお待ちしています。

7/8からも、もちろん推進協の会長さんや事務局長さんもがんばられたのだと思います(心理職の国家資格は悲願ですから・・・)。でも、推進協の有力な構成団体である医療関係団体の意向を汲み取らず怒りを買ってしまって、その収拾もできないようであれば、致命的ではないでしょうか?

政治家と医療関係団体との間にはさまれたその大変さはわかりますが、でもそれを覚悟の上の「議員立法」だったのではないですか。もちろん、同じことが臨床心理士側にも起きる可能性もあるわけだし、国家資格を「議員立法」というやり方でよいのか、その点も考えなければならないかもしれません。

私はこれをきっかけに医療関係団体の方々が、心理職の国家資格問題から手を引いてしまわないかとても心配です。ぜひとも、医療関係の皆さんが心理職のさまざまな団体と意見交換をして、政治的でない国民の方向をむいた議論が進むことを期待します。

2005年8月14日 (日)

やはりまだ回答はない? -「公開質問状」のゆくえ-

今回の国家資格化問題にはいろんな ? があります。その中でも大きな ? である医療心理師推進側の事務局長に対する日精診(日本精神神経科診療所協会)の公開質問状(緊ブロ<今の局面で思うこと>コメント欄参照)のその後について、「灰色のたぬきの戯言」さんのブログで重要な情報が公開されています。

このブログでのpsymioさんのコメントによれば、いまだに公開質問状に対する事務局長の回答がないようですね。このままでは、「医療心理師側の内輪もめで国家資格化がなくなった」「全心協が医療団体側への調整を怠った」「医療団体側が意図的に反対の機が熟するのを待っていた」という「憶測」が広がり、よくないと思いますので、ぜひとも何らかの意見表明をお願いしたいと思います。

「医療心理師推進協」という国会で法律を通そうとした公式な組織に対して、その有力な参加団体である日精診の会長名での「疑問」ですから、その重みは深く受け止めるべきと思います。このままこの質問状を無視しては、「医療心理師推進協」は社会的責任を果たさない団体と言われかねないでしょう。

また「灰色のたぬきの戯言」さんの別なエントリーでは、6/14に出た「医療心理師側協議会の見解」にも触れ、今回の国家資格化の流れを検討しています。6/14の見解は私もはじめてみましたよ。6月のこの時期というのは、「一本化」を目指していこうという報道があった後の時期なので、その情勢は当然医療団体側も把握していたと思います。だからこそ一本化に危機感を持ったこの見解が出たという流れでしょう(戯言さんブログのコメントも参照)。

 

その後(6/17一本化報道以降)、国会議員の一本化の話し合いは最終段階に入り密談化したことを記憶しています。当然この話し合いには官僚(厚生労働省、文部科学省、あと法制局の担当者?)も出ていたでしょうから、厚生労働省から医療団体側に内々の根回しがあると考えるのが普通です。

特に、日精協(日本精神科病院協会)は厚生労働省と太いパイプを持っているらしいので、日精協の上部の方には内々の打診があったと当然考えるのですが・・・。このあたりの私の認識は誤っているでしょうか?日精協に詳しい方のコメントをお待ちしています(日精診の方々の知らなかったというコメントは承知しています)。

そもそも議員立法という形で国家資格化を最初にめざしたのは「医療心理師」側です。議員立法ということは、当然議員間の政治的調整が激しく行われることになるでしょう。そして今回もその通りとなった。議員の皆さんはそれぞれの団体の意見を聞きながら一生懸命調整したのだと思います。それを、託す側が意見調整をできなかったと言うのであれば、それなら初めから議員立法という方針はとるべきでなかった、と辛口ながら思ってしまいます。

 

議員に立法を託したから議員立法だと思うし、どう託すかについて関係者は責任を持つべきです。今回「医療心理師」側の託し方が残念ながらうまくいっていなかったと思いますし、そのことが国会議員や政党を巻き込んだ騒動になったわけです。託し方の経過のより詳しい公開に私たちは非常に期待しています。

2005年8月 7日 (日)

対人サービス職の国家資格についてⅡ - 更新制 -

教員免許の更新制が提案されていますね。
asahi.com 
文部科学省 

更新制を採用している資格は少ないですが、代表的な対人サービス職である教員免許において、更新制が議論されることは画期的と思います。

心理職の国家資格においては、何らかの更新制を取り入れてもらいたいところです。
「臨床心理士」資格は現在でも更新制なのですが、今回の法案検討の中では、医療関係の国会議員が反対して更新制は見送りになった経緯があるようです。
理由は、医師の免許更新議論につながるからという理由だということですが、実際はどうなのでしょう。

このブログで発言されている医師の皆さんは、心理士の質の向上を求めている方が多いので、更新制自体には賛成してもらえると思いますがいかがでしょうか?

2005年8月 5日 (金)

対人サービス職の国家資格について

「速報! 今国会の法案上程見送りへ」コメント欄では、心理職の国家資格を巡っての議論が続いています。ここではちょっと違った視点から、国家資格について考えてみようと思います。

 

ある対人サービス職を国家資格にするには、次のようなことが広く国民から求められた時でしょう(あくまで個人的意見なので補足などをお願いします)。

 

・国民に一定の質のサービスを全国的に供給する

・養成教育システムを全国的に整備する

・優秀な人材を継続して確保する

・卒後教育システムを十分に整備する

・長期的な専門家供給計画を立て実行する

・倫理や社会的責任を明確にする

・担えることと担えないことを明確にする

・さまざまな分野で連携できる立場とする(医療分野も含めて)

・国民に対して活動への説明責任を持つ

 

質の確保がまず大切なことなのですが、その対人サービス職の取り扱う事項が重要であればあるほど、国家資格であることの必要性は増します。たとえば国民の命を左右する職種は、国家資格として位置づけることが必要となるでしょう。

 

心理職は、やはり人の命を左右する局面にたたされることがありますね。それは病院ではなくても、たとえば学校でこれから自殺するという生徒への対応を迫られることもあり得る。私もずいぶんとそのような危機的局面に出くわしました。もちろん、学校の先生と協力し、保護者に連絡し、医療機関受診などの道をさぐるのですが、さまざまな高度な判断が迫られる。時にはとてつもない責任も負いながらの対応となります。そんな時に私は素朴に思うのです。「こんな責任の重い仕事なのに、民間資格でやらなければならないのか」

もちろん、国家資格ではなくても責任重大な仕事は多いですから、上記の思いはやや感情的なものではあるのです。しかし、心理学、医学、福祉学、教育学、その他の知識やスキルを総動員して、それでも答えのでない高度な臨床的判断を行うのが心理職の職種だと思います。そのサービスを享受する人々のためにも、全国的に一定の質の人材を供給することが、今の時代に求められていると思います。

民間資格では、全国に一律の人材提供という意味で限界があります。現に臨床心理士は、都会では供給過多であるけれど一部の地方では不足しているのです。日本全国におけるサービスという視点が重要ですね。

倫理規定はもちろん民間資格でも規定されていますが、これが法律で定められることの重みは異なります。もちろん法律で定めなくても守るのが倫理という意見もわかりますが、「医師と臨床心理士が共同でめざすもの」コメント欄にあるような、警察とのやりとりといった事態になったときに、法的な裏付けのある倫理規定(守秘義務)とそうでないものとでは、大きな違いがあるでしょう。

担えることと担えないことの明確化、この点も対人サービス職に求められることです。なぜならば、できないことをできるふりをすることが、対人サービスとして一番危険だからです。この点は、心の支援においてはもっとも気をつける必要があります。心の支援は、誰にでもできる部分もあるかもしれないけれど、厳しい高度な判断を求められる部分もあるということに、心理職は特に敏感であるべきです。心の支援の有効性と限界に対する充分な見立てが行えるかどうかが、専門家としては強く求められます。この点が、占い師やいわゆる心理商法とは異なる、心理職の専門性です。

「連携」についても、民間資格でもできるのではとの意見もありますが、医療分野では国家資格でないと難しくなっていることには誰も反対しないでしょう。地域(医療以外)でも、たとえば学校においてスクールカウンセラーの法的な存在根拠は希薄ですよね。だから継続したサービスが提供できず予算の都合で来年からは中止といったことも起こり得る。産業分野でも、経営者の判断でブームのように対人サービス職(たとえば心理職)が採用されても、その継続性が保証されない。地域支援の継続性を確保するためにも、国家資格による明確な位置づけが必要となっていると思います。

質の悪い心理職を排除するためにはあまり継続するシステムを考えない方がよいという意見もありますが、それは間違っていると思います。必要な対人サービスシステムは継続する必要があるのであって、問題の心理職を首にするかどうかは、そのシステムの運用上の問題に過ぎないわけです。もちろん、対人サービスのシステム作りにおいて、重要な役割を担える心理士を養成するという使命が、心理士の職能団体には求められるのは言うまでもありません。

そして、国民に対する説明責任の問題(アカウンタビリティー)、これはぜひとも重要視したいところです。ここについては、精神科医や精神保健福祉士の団体ではいかがなのでしょう?何を国民に説明すればよいか難しいところですね。人数や研修会参加者、活動報告、提言などがとりあえず求められるのでしょうね。この点はより検討が必要かもしれません。

対人サービスとしての国家資格という観点からの意見でした。皆さんからのご意見をお待ちします。

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