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2005年6月13日 (月)

心理職の国家資格へのモデル : 言語聴覚士

 現在混迷している2つの心理職資格案(「医療心理師」案、「臨床心理職(士)」案)を一本化しよりよいものとするために、言語聴覚士の国家資格が参考になります(言語聴覚士協会)。言語聴覚士は、医療分野のみならず、福祉、教育、開業など、多分野で活躍しています。そのため、1997年に成立した言語聴覚士法では、基本的な資格の性格を規定する部分(第2条)に「医師の指示の下に」という文言がありません。

 一方、嚥下訓練(飲みこみの訓練)、人口内耳の調整その他の診療補助行為については、医師の指示の下に行うことができることになっています(第42条)。この場合、保助看法が開かれています。つまり、言語聴覚士は、診療補助行為も行える医療職と考えることもできるのです。そして言語聴覚士が行うことができる診療補助行為については、厚生労働大臣が別に定めることになっています。

 このように、言語聴覚士は、基本的には汎用資格でありながら、医療資格という性格も有しています。柔軟に考え、また国民のニーズに耳を傾けるならば、このような国家資格を作ることも可能なのですね。この前例のない資格を作った時の関係者の努力はすさまじいものがあったのでしょう。

 今回の心理士の国家資格に関しては、すでに言語聴覚士の前例がある訳ですから、それをもっと打ち出してもよいのかなという気がします。汎用資格として一部は医師の指示下という考え方です。現在診療報酬で規定されている(医療現場で実施している)心理検査や精神療法を、医師の指示下で行うことができるという形にすれば、今の実態に近くなるかと思います。「医療心理師」側が最も気にしている診療報酬を得るという希望も満たすのではないでしょうか。

 現在の「医療心理師」法案では、このような前例があるにもかかわらず、資格自体は福祉職としながら、一方で資格すべてに「医師の指示」の傘をかぶせたものとなっています。これがいかに無理のあるものかは、 「医療心理師」は福祉職!(6月12日) で詳しく述べました。その背後にある策略については、このブログで今週考えていきます。

言語聴覚士法では、医療行為でなくても、主治医がいる場合は「医師の指導をうけなければならない」と規定されています(第43条)。これは連携に関して述べられているところです。「なければならない」となっていますが、指導に反したからといっても罰則の対象にならないのです。この考え方は、全面的に心理職の国家資格にあてはめることができるでしょう。「臨床心理職(士)」法案はこの考え方に近いのです。

 なお、言語聴覚士法においても、法施行後5年間は現任者に受験資格を認める特例措置を定めています。この考え方は心理職の国家資格化においても当然適用されるものと思われます。

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